隠子の婚約+美人の退職+愛娘の受験+仕事の責任=幸せの1/2
[そんなこй・Фь・・ы・・・]
「そうです。車は私の保険で直しましたけど、家の修理はまだしてもらってません」
[いやξ‡?∬・・たか・#ゞ・・・*てな・ゞτο・・・]
「その見積もり取ってないんで分らないですけど。でも、家の方はコンクリートが落ちただけですから・・・」
[それは、・めん・あのこ・たら]
「一応、車は買い取ってもらうことになっているんですけど・・・」
ドアの窓にも再び雪が積もり始め、フロントガラスに降り積もった雪で中から周囲は見えないが外は静かで、愛音は声がもれ聞こえるのを気にしてか、声を潜めて話している。
博之は知子を見て、小声で、
・・・「意外にスムーズに話が進んでるな」
「180万円です」
[*・ιж:*・ιж:・・・・、ヽЮけ・・**ωこ・・εづ′・・・ρλ]
「でも、拓君は払ってくれるって言ってましたけど」
「ああ・Шυ・・*・ιж:・・・・」
(お金の話になると、やっぱりスムーズに行かないか)と博之は思った。
「酔っ払ってぶつけたのは拓君ですし、修理代は私持ちで、拓君の軽の下取り価格も引いて、それからまだ10万円値引きしてるんですよ。本人も解ってると思いますけど」
「Ω¨л?;・・Ч・・・☆いヾ?э・・・」
「下取りに出したら、拓君の車なくなっちゃいますよ。もう事故車だし、下取り価格も安くなると思いますし」
「*Χδ・・τΤν・・?・・・Å」
「・・・それと家の鍵もまだ返してもらってないので、残りの荷物も取りに来る気なのか・・・」
博之はそろそろ出番かなと思いつつ、愛音がしっかりと対応している姿を見て、(大人なんだな)と思った。(日頃相手にしてる心配な部下たちとは大違いだ)
そうして、ようやく電話を切った愛音は、博之に向かって、
「乗り越えたよ」
「どうなった」
「婚約解消!」
「あっさり?」
「お母さん、もっと怖い人かと思ってたら、ちゃんと話解る人だった」
「口さがないだけだったのね?」
「そうですね。今もところどころ世間話みたいになって、今朝、拓君の車、“駐禁”切られたんですって(笑)」
この日、秋日子は受験を余裕綽々で終えた。
「お姉ちゃん、時計ありがとう。デジタルより針の方が残り時間よく分かって良かった」
「針だと終わりまでどれくらいか、判りやすいでしょう?」
「うん。やっと、終わった。やっとやっと、やっと!」
「お姉ちゃんもやっと終わったのよ!」
「え? 何が?」
心配の種が消滅し、(新しい仕事でも探そうかな?)などと考える愛音であった。