オヤジ達の白球 6~10話
オヤジ達の白球(9)公式審判員
「その責任を取らされてうちの地区は今季、出場を自粛中だ」
「あたりまえだ。今季どころか、無期限出場停止でもいいくらいだ。
おまえたちのせいでソフトを辞めた人間が、何人もいるんだぜ」
「俺たちのせいにするな。
ろくにソフトを好きでないメンバーばかり集めているから、そうなるんだ。
勝つためなら何でもする。審判を買収してどこが悪い」
「まったく反省していないのか。呆れた奴だな、おまえは」
「多少の反省はしているさ。
そうか今回はジャッジの公平を期すために、公式の審判員を呼んだのか。
最初から公式の審判員を呼んでおけば、去年のような騒動はおこらなかった。
遅すぎるぜまったく。町のソフトボール部会の動きは」
「よく言うぜ、まったく。
もめ事の原因を作った張本人のおまえが。北海の熊」
作品名:オヤジ達の白球 6~10話 作家名:落合順平