LOVE BRAVE外伝Ⅲ
そんな会話をしていると、
「君たちの疑問に答えてあげよう」
と、低いオヤジ声がした。声のしたほうを見ると、さっきと同じくらいの大きさのトンネルのそばに、長さが150センチぐらいの人面岩がどんと立っている。
「うわぁ、岩がしゃべった!」
フィルとスティーブンが大きく驚いた。その横で、ヒューゴが人面岩に質問した。
「なあ、何で俺たち、子どもになっちまったんだ?」
「それはだな、よその世界から来た者は誰でも、5歳のときの姿になるんだ。夢いっぱいの年齢だからね」
「ふ〜ん、なるほど……」
ジミーが言っている横で、ヒューゴが別の質問をした。
「じゃあ、俺たち、どうすれば元に戻れるんだ?」
「うむ、君たちが冒険を終えて帰る途中で元に戻るだろう。そんな予感がする」
人面岩の答えに、ジミーが突っ込んだ。
「予感かよ」
その直後、今度はフィルが人面岩に尋ねた。
「ねぇ岩のおじさん、このトンネルの先には何があるの?」
「うむ、このトンネルは水の国『アクエリア』に通じている。このまま進むとよい。いい所だぞ」
「だって。みんな、行ってみようよ!!」
「オーーー!!」
というわけで、ちびLOVE BRAVEの冒険が幕を開けた。
作品名:LOVE BRAVE外伝Ⅲ 作家名:藍城 舞美