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如何なる存念

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 全ての早川兵が、砦内に入って暫く刻が経った頃。

 小一は、事前に見つからない場所に伏せておいた兵に、下知した。

 周囲を深い堀で囲まれていた砦で、唯一外部に通じた橋。

 まずは 連絡手段を断つ事ため、その制圧を行った。

 外側の橋台を、最大有効射程位置から馬防柵で囲み、大量の鉄砲を配したのだ。

 橋を使って早川の兵が砦の外部に出るには、かなりの損害の覚悟が必要となる様に。

 続いて砦全体を、狭間から放たれる鉄砲や弓矢の有効射程のギリギリ外から包囲。

 これで早川の兵は、森柴側から積極的な攻撃が行われでもしない限り、自らは何も手の打ち様がない状態となった。

 つまり、砦の内に閉じ込められたのだ。。。

作品名:如何なる存念 作家名:紀之介