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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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ブドウのような味の恋

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裕子に女を感じているからこそ裕子から離れられない事を私は知っている。
私にはやはり裕子の体を知りたい気持ちがある。
それが愛だと思うからだ。
ただそんな関係の後に来るものを考えるとそこに踏み切れない。
若者の様にそんな関係になれば簡単に別れる事が出来ない事を知っている。
私は過去に一度そんな経験をしていた。
解決してくれたのは金銭であった。裕子とそんなことをしたくはない。妻にもそうだ。
裕子から別れの話があれば良いのにと思ったりする。
8月の第一土曜日に花火です。裕子からメールが届いた。
その翌日電話が入った。
「奥様も一緒にどうぞ、桟敷予約しました。4人座れますから」