レナ ~107番が見た夢~(R-15ver.)
従って、彼女たちは外の世界の事を知らない、当然学校など通わせるはずもないので情報源は客のみだが、1時間コースの客だと会話もする暇なくオナホ代わりに使われて終わりだ、たまに泊まりで買ってくれる客がいても、クローンにはあまり外の世界の事を話さない、と言うのが社会常識になっているので当たり障りのないところまでしかわからない。
その一生をC-インで過ごさざるを得ないのだが、同僚はみな同じ境遇、それが当たり前の世界しか知らないので特に疑問を感じることもない、それがクローン女の現実なのだ。
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(さて、今日はどんな娘が良いかな……)
俺は開いているドアから物色しながら廊下を進んだ。
俺の好みは……はっきり言って気分次第で変わる。
そもそも、一人の女性とずっと付き合う訳ではないので、あれこれ悩む必要もないのだ、ランチを例に取れば和食、洋食、中華等々、街に出れば店はよりどりみどりだ、中には和食しか食べないとか、大抵は中華だ、なんて向きもいるだろうが、ほとんどの人はその日の気分でメニューを決める、クローン女選びも同じことなのだ。
俺の場合、18歳くらいで大人しめの容姿、太からず細からずと言った辺りを最も好むとは言えるだろうが、20代後半の水商売風とか包容力のある熟女系を選ぶこともあり、やはりその日の気分次第だ。
その日、あるドアの前で、俺の足は吸い寄せられるように止まった。
(おいおい、マジかよ……俺はどうしちまったんだ?)
俺は自分自身に驚いていた。
そのドアの中にいたのは、まだ胸もろくに膨らんでいない子供だったのだ。
ロリータが出ている事自体は珍しいことではない、これまでも何度も目にはしている。
そもそも、新生児状態からC-インの負担で育てなければならないのだ、需要が多かろうが少なかろうが性交可能な年齢になれば店に並べるのが当然、ただ、今までは目にはしても気に留める事はなかった……なのに、何故そのドアの前では引き寄せられるように足が止まってしまったのだ。
前の客を送り出したばかりなのか、その娘はこちらに尻を向けてせっせとベッドを直している、その尻に、と言うより腰つきにかすかな『女』を感じ、それがなんとも新鮮に感じられたのだ。
そして、ちょっと腰を上げたときにチラチラと見える無毛でピッタリと閉じた一本の筋になぜか秘められた湿り気を感じ、いかにも滑らかそうな肌にも惹き付けられた。
最後にポンポンと枕を叩いてベッドメークを終えたその娘は、初めて俺の視線に気付いたようで、きょとんとした顔つきで俺を見つめている、その顔を純粋に『可愛い』と思った……子供としての可愛さだけでなく、まだ中性的ながら性的魅力をも感じたのだ。
「今から……いいかい?」
本当は一回り見渡してから今夜の相方を決めるつもりだったのだが、視線が合った途端、俺はそう口にしていた。
「あ、はい、大丈夫です」
その娘はニッコリと笑い、俺は吸い寄せられるように部屋に足を踏み入れた。
相手を決めて部屋に入ったら、壁掛けの内線電話でフロントに通知するのが、こういった宿の通例、プライバシー保護のために今だに有線でカメラも付いていない旧式の受話器だ。
その向こうから言わずもがなのいつもの注意事項を聞かされ、滞在時間の予定を聞かれる……俺は10時間コースを告げた。
「107番を10時間ですね、明日の12時までになります、延長なさる場合は30分前までにフロントにご連絡下さい、予定より早くお帰りになる場合でも規定料金は戴きますがよろしいでしょうか?」
受話器からは人口音声による事務的な説明が流れて来る。
今まで自分にロリータ趣味があると感じた事は一度もなかった、こういう宿で全裸のロリータを見かけても、どうして胸も膨らんでない娘に興味を持つのか不思議に思っていたくらいだ。
確かにここに来る時、女の身体を抱きながら眠るのは悪くない、と考えていた、だが、その時イメージにあったのはむしろ熟女寄りだったのに……。
「10時間コースですか?」
彼女……107番はきょとんとしている。
「あ、もしかしてもう眠いのかな?」
「あ、いえ……滅多にないんでちょっとびっくりしただけです」
「そう? 実を言うと俺はちょっと眠い、忙しかった仕事が終わったんだけど終電もなくなっちゃったんでここに来たんだ、一回はさせて貰うけど、多分俺も寝ちゃうから、君も朝まで一緒に寝ててもいいよ」
「あ、そうなんですか? でも、何回されても……皆さんそうされますし」
「俺、別に金持ちでもなんでもないけど、来月は残業代も入るから、たまにはそんな贅沢もしてみたくてさ」
俺がそう言うと、107番はニッコリ笑ってこくんと頷いた。
トランクスだけ残して、荷物と着衣の全てをロッカーに放り込むと、俺は107番をシャワーに誘った。
「何歳?」
「11歳です……もうすぐ12歳になりますけど」
子供の平均的な身長・体重など知らないし、個人差も大きいから年齢を推察するのは難しい、もう2歳位下かなと思っていた。
後で調べてわかったのだが、107番の体格は10歳としての平均に近い、12歳に近いという事は少し小柄な部類か……。
いずれにせよ、実際に腕に抱いてみると140センチそこそこで40キロを大きく下回るだろう身体は見た目以上に小さく感じる。
彼女の緑の髪……クローンはコピー元の人種に関わらず全て緑の髪になる様に遺伝子操作されている、リアル人間と区別するためだ、髪の毛以外の体毛も全て緑、と言っても107番には体毛と言えるものは何もないが……は、とても細くサラサラだった……髪を撫でた時、その頭の小ささも実感した、そして、見た目にはほとんど膨らみが感じられない胸も撫でるとかすかに柔らかく、まだ陥没したままの乳首も固くなる、肌のキメの細やかさは成人とは比べ物にならない、掌が吸い付くような感覚だ……そして性器……見た目には一本のスジに過ぎないが愛撫してやれば『あん』と小さく声を漏らす、こんなに小さくても客を取らされている身、性体験は豊富なのだ、そしてまだ演技を憶えるような歳でも無いから本当に感じてしまうのだろう。
だとすれば……こんな子供を抱こうとしていることに少し後ろめたさも感じていたのだが、気にすることでもないだろう、一本相手して後は寝ててもいいというなら、この娘にとっても良い仕事、楽な仕事だろうし……。
シャワーの後、いわゆるお姫様抱っこにしてベッドに運ぶ、小さく軽い身体ならではの楽しみ方、大抵の男はこれをやりたがるのではないだろうかと思う。
ベッドに横たえてからたっぷりと時間をかけて愛撫をしてやると、107番は大きく背中を仰け反らして達してしまった。
「ご、ごめんなさい……」
そう教育されているのだろう、107番は自分だけ逝ってしまった事を謝ったが、俺は少しも気分を損ねてはいなかった。
「気にしなくて良いよ、俺がしたくてしたことだから、俺の愛撫は気持ち良かった?」
「はい」
「とても可愛い声で鳴くね、嬉しくなるような声だ」
「そ、そうですか?」
作品名:レナ ~107番が見た夢~(R-15ver.) 作家名:ST