小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 71話~最終話

INDEX|13ページ/21ページ|

次のページ前のページ
 


 猫まんまを途中でやめたたまが、、管理人を振りかえる。
『騎士というのは、騎乗する戦士のことだ』管理人が、たまの顔を見下ろす。
『馬に乗る?、おいらが?。ますますもって、意味がわからん?』
管理人の膝へ、たまが座り込む。

 「中世のヨーロッパで、馬に乗って戦う戦士に与えられた名誉称号が騎士だ。
 そこから生まれた騎士という特別な階級が、やがて定着する。
 フランス語でシュヴァリエと言い、イタリア語ではカヴァリエーレと言う。
 スペイン語ではカバジェロ。いずれも「騎乗」という意味がある。
 英語ではナイトと呼ぶ。これには「従僕」という意味もある」

 『従僕?。いきなり召し使いに転落かよ。
 身の回りの世話する下僕じゃ、おいら、つまんないな』

 「こらこら。悲観するのまだ早い。肝心の話はこれからだ。
 お前。レディーファーストという西洋の文化を知っているか?」

 『車を降りるときや、椅子へ座るとき、女性をエスコートする
 あれのことだろう?
 そいつがなんで、ナイトと関係があるんだ』

 「大有りだ。
 レディーファーストの文化は、中世の騎士たちが作り出した。
 女性の機嫌を取る男性の作法がはじまったのは、ローマ帝国の時代。
 恋愛術や、口説きの手法がたいへん流行した。
 だがこれらはいまのレディーファーストと、まったく関係がない。
 本当のレディーファーストは、騎士階級の「騎士道』からはじまった」

 『騎士道?。なんだよそれ。
 そいつは日本の武士道と、同じようなものなのか?』

(75)へつづく