赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 56~60
赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま (60)
イイデリンドウの登山バッジ
「おっ。誰が通りかかったのかと思えば、 昨夜泊まってくれた、
べっぴんのお姉ちゃん達の2人連れか。
いま、山頂からの帰りかい。
飯豊連峰が誇る雲の上の、お花畑はどうだった?。
思う存分、満喫することができたかい」
「はい。綺麗なお花たちを、たっぷり楽しむことができました!」
「そいつは、なによりだ。
また2人で飯豊山へ登ってきてくれ。
君たちのような美人なら、いつだって、両手を上げて大歓迎だ。
あっ、そうだ。ちょっと待ってくれ。
君たちに麓から届いたばかりの、とっておきのお土産を上げよう」
昨夜泊まった避難小屋の前で、顔を合わせたヒゲの管理人が、
飯豊神社からの下り道を急ぐ、恭子と清子を呼び止めた。
『なんだよ。とっておきのお土産って・・・』胸のポケットから
たまが顔を出す。
作品名:赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 56~60 作家名:落合順平