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もやもや病 8

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75 守られてきている

患者本人の1泊の集まり…
新大阪駅で集合した年
全員そろってバスに移動すると言うとき
集合場所にバッグがぽつんと残ってしまって、誰のバッグかと聞いたら
その持ち主は、女の子の荷物を持ってあげていて、自分の鞄を忘れてきている…
誰でも女の子の気を引きたい…

チャーターしたバスが、なんと、路線バスのつり革の着いてる普通のバス…はじめてで驚いたけど^^

患者本人は全員が座れたけれど、お母さん達立ってつり革を持って、奈良まで1時間以上だったかな?
守られていることに当たり前で育ってきた患者本人…
だれもおばさん替わりましょうかとは言わない…
(替わりますと言われても、良いから座りなさいと言うと思うし…でもその気遣いのことを言ってるの)
良いの良いの、今日は本人の集いなんだからと思いながら、つり革のあるバスに揺られる…
何の手違いか、路線バスの貸し切りはその年だけだった、良かった^^;
京都大原の民宿を借り切ったとき
患者の立場の先輩の話を聞こうと他の病気の会のリーダーを招いた

挨拶の時、そのリーダーが言う
君たち、おかしいよ、ここは民宿なんだから、見ていたら誰も自分でご飯をよそおうとしない、みんなお母さん達にしてもらおうとしている
みんな大人なんだからね…

その場の空気を読むこと、するべきことを言われなくてもしようとすること
難しい…
この人たちが、社会で生きている…比較的軽いと言われている患者本人達…

このくらいのことは病気の人じゃなくても、今どきの人はみんなそうだよ…と言われるけど
その人達は、気付くときが来る、いつかわかることが出来る

正社員という立場の人が少ない中
一般的な派遣で働いている方達の中に紛れていた、病気を持つために正社員ではない立場の人たち、今どうしているだろうかと思う…

作品名:もやもや病 8 作家名:とことん