小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

もやもや病 6

INDEX|8ページ/10ページ|

次のページ前のページ
 


58 相談の答え

私は次男の病気がわかってしばらくして
病院の看護部の副部長だったか、看護師さん達の上に立つ人に、相談にのって頂いたことがある

その時、次男の気になることを言うと帰ってくる言葉が
それは、この病気じゃなくてもそうなんじゃないの?
それは誰にでもあることでしょう?

と言うようなことばかりだった…
そう言って欲しい場合ももちろんある

親の思いを否定して欲しい場合…
そんな心配しなくても今どきの子どもは誰でもそうよ…と言って貰うことで、目の前のことしか見えなかった親が、そうなの?これが普通なの?って思ってほっとすることも確かにあることだと思う…

でもその時の私は、そう言うことを言って欲しいのではなく、もやもや病と言われたその外見では見えない病気の症状が、それは困ったことかもしれないわね…
大変だったのね…
と言って欲しかった…肯定して欲しかったのだと思う

この人に話しをしてもダメだと、思ってしまった…

でも、それでも、患者会から買い集めた資料をまとめてその方に、お忙しいでしょうけれど読んで欲しいと頼んだ…
小児科でわかって貰えないという病気の脳外科にたどり着くことに時間が掛かる病気だというなら、看護師さんにも知って欲しい病気だったから

その時の話の中で(だと思う)
この子の病気の人は結婚したらどうなのか、結婚することが出来るのかと聞いたような気がする
その時の答えが
普通、難しい病気の場合、女の子が病気の親の場合は、遺伝という意味でも、データーがあるのね…
でも男の子の親でその子どもという時のデーターが少ないの

それはね、とてもイヤなことだけれど
女の子は、妊娠することがあるのね…それは例えば強姦というような場合の妊娠もあるの
けれど、男の子の場合は、相手が赤ちゃんを産まない限りそういうことはないわけで…
そうか、知的レベルの落ちた子どもの相手をしてくれる女の子、ましてその男の子の子どもを産むなんて事があるはずがないのか…と、私はそういうふうに解釈した…

記憶が曖昧で、本当にこの方がそういう話をしたのか、違うところで聞いた話しなのか、間違って覚えているかもしれない

その看護の先生は、しばらくして転居されたと聞いた…
病院に電話をしたら、他に変わられたと聞いて、お宅に連絡してもつながらなかった
私は、読んでもらえないような資料だったとしても、私が買いそろえた資料を返して欲しかった
そして私は又同じ資料を買い直したのだけれど

こんな事を書いて良いのかどうかわからない
でも、私は過剰に、次男の友だち関係を心配したのかもしれない

患者会の中で知り合った人たちが、遊びに行くとき、次男はそこにいなくても
もしも妊娠とかいうことになったらという心配を変にしてしまっていたかもしれない
でも、あるとき、ある福祉施設にいる女性が出会い系に連絡をして、妊娠したという…周りの人が気が付いたときには3,4ヶ月になっていて、中絶の相談をしたら、医師から、中絶に伴う危険を考えると自分には出来ないと言われたということだった
産むという方向なら産科麻酔科、脳外科の先生と連絡を取って産むようにするからと

身体にいくらか麻痺があって、知的レベルの落ちた女性が赤ちゃんを産んでも、その福祉施設では他の例もあるということでそのまま乳児院に預けることになるのだという

そんなことになるのかと話を聞いていたら、しばらくして、5ヶ月になった時点で双子であることがわかって、自然流産したということだった…
その女性は赤ちゃんを欲しがったと言っていたそうだが、重い気持ちになった…
中絶することにも医師からの問題提起があると言うことも…

こんな事の心配はまさしく老婆心なのかもしれないけれど…

作品名:もやもや病 6 作家名:とことん