もやもや病 4
33 血管造影検査
アンギオと言われる、血管造影検査
これは、どこの病気でも手術の時にはその血管の確認をするのに使われる検査だと思う
造影剤を血管に入れて撮影する
手術を前提にする検査と言うことで、手術の時と同じように承諾書を書かされる
昔はそけい部から入れたけれど、今はもっと簡単になっているように聞いた
簡単になってからはどうか確認はしていないけれど
1泊入院しての検査だった
もやもや病の写真に写るほどの頑張っている血管にも、その造影剤は流れていくわけで
その血管が破裂すれば、大変なことになる
だからこそ、MRIだけで診断が着くようにと患者会が要望して、今はそれも通るようになった
もやもや病かもしれません、血管造影してみましょう
と言われてそのまま検査の予約をしてしまうことは、病院に慣れていない患者にとっては普通のことなのだと思う
15年ぐらい前、病気の掲示板に書き込みをしていた頃
手術が終わっている患者さんの、今度アンギオをするから1泊入院する、と言う書き込みを見たとき
手術を前提にする検査だから術後の検査として受けるには怖い検査だとコメントした
さんざん脅されたけれど、検査終わりました、なんともなかったじゃない・・・と言うコメントを見たときには本当にガッカリしたし、脅かしてるだけと言うことになるのかと、書き込みする元気がなくなった
その直後
チャットをしていて入ってきた人が
長いこと先生に言われて拒否していたアンギオを最近主治医が変わって自分の息子のような若い先生に、アンギオをしましょうと言われて断り切れなくなったお母さんが、検査を受けた後、脳出血を起こして寝たきりになっていると言う人で
その検査を止めておけばと後悔しているという娘さんだった
だから、この母の例を出しても良いので、みんなに検査の怖さを伝えてくださいと・・・
そう有ることではないかもしれない、でも有ることもあるのだ
掲示板はじきになくなってしまった
アンギオだけでも撮ってと言う人が居る
その後手術と言われたら又考えるという人
その病院で手術を受けないのならばアンギオも受けない方が良い
手術を受けるか受けないかという判断が出来ないのなら、手術を受けようと決めたところで最初から検査した方が良いから
もし万が一、検査の後で具合が悪くなったとき、この病気の症例が多いか少ないかで対応の違いが大きいと思うから
どこの段階で患者会に電話をしてくれるか・・・
脳神経外科の先生の講演を1度聞いてもすぐにすんなりわかることではないような気がする
いや、そのときにはわかった気にもなって、初めて聴けば新鮮な感動すら覚える
でも、そのことを理解するのはやはり何度も話を聞くことしかない
もともと脳外科の、このもやもや病のことなど、医学生にする講義を易しくしたものではないのかと
何の医学の知識も無い患者家族に、話をするのは講演してくださる先生にとっても大変なことだと思う
何回も、何人もの脳外科の先生のお話を伺いながら、講演してくださる先生の姿勢というか、思いが、難しい話をなんとかわかりやすくと思って戴くのがわかる
もやもや病の確定診断は左右の大脳にたばこの煙のようなもやもやした血管が写ることだった
そのもやもや血管は、血管造影の検査ではっきりわかるものだけれど
MRAの検査でも確定診断というように変えてもらった
血管造影検査があまりにも危険な検査だから
昔からのCTでは、もやもや血管は判断がつかない
MRI、MRAでも、もやもや病の写真を見慣れていないと判断がつかない場合もあるらしい
そのもやもや血管は
もやの患者も勘違いしていることが多い
ある日画像を撮ってみたら、もやもや血管が出来ていた・・・と思っているような
もやもや血管は、毛細血管でそれはどこの血管の先にもあるような普通の毛細血管
全身の写真を撮っても毛細血管まで写るようなことは普通はないことで・・・いや、医師ではない私が書いてることだから間違いもあるかもしれないけど^^;
もやもや血管は、元の太い血管が、詰まってしまうことから、それを補おうとして必死に血液が細い血管に流れ込んでいる
本来なら写真に写るはずのない毛細血管に血液が多く流れるからぱんぱんに膨らんだもやもや血管が写真に写る
このもやもや血管がぱんぱんなことを早くわかって手術して欲しいというような所だ
もやもや血管が頑張ることで、血流がなかったはずの脳の組織がなんとかやってきている
この頑張っているもやもや血管が、ある日なにかのショックで破綻すると、出血を起こすということになる
だからそれが怖いけれど、もやもや血管が頑張っている大事な血管でもある
元の太い血管を、バイパス手術でつなぐことにより、もやもや血管の負担を減らすことが出来れば、出血が免れる
だから、手術がうまくいけば元の太い血管でもやもや血管を頼らずにすむようになれば、もやもや血管は又写真に写らない状態に戻ることになる
もやもや血管が出来たとか、消えたとか言うのは、ただ写真に写らなくなったというだけのこと
他の大学病院に行ったとき、エレベーターの中にMRI画像の読み取り方の勉強会のような張り紙を見たとき、医師だって勉強しないと読み取れないのだというのを思ったけれど
もやもや血管が点々と写るMRIの画像を見て、もやもや病と診断することは、もやもや病の症例の少ない医師には無理なことなのではないかと
だから血管造影検査をしたがるのかもしれないけど・・・