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もやもや病 4

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32 セカンドオピニオン

医学用語がいろいろ一般的になってきているように思う
昔は何のこと?と思うようなことも多かったと思うけれど、テレビでお医者様が出てきてお話しする番組も多いし、わかりやすく話をして戴ける

患者会の中で交流会などあるときには何度も言ってきているけれど

セカンドオピニオンというのは
この病気の診断が間違っていないかどうかの見立ての確認のようなことで

もやもや病とA病院で診断を受けたけれど、ほんとにそうなのだろうか、不安だからB病院でも診断をして欲しい・・・というときに、セカンドオピニオンということになる

セカンドオピニオンと言って受診すれば、それは保健診療ではなくて、保健外診療、普通でも3万円ぐらいと言うことになる

その上、その先生が良さそうだからと、そのままB病院で診てくださいと、いうものではない、ことになっているはず

だから気持ちはセカンドオピニオンでも、その言葉を使って受診してはいけない・・・

そして、多くの症例のある他の病気なら、総合病院の隣に大学病院があるから、じゃあ、総合病院より大学病院に行ってみようというような単純なことではない

この病気の名医と言われているのは、私が把握しているだけで10人ほど
その先生が、すぐ近くになんて居ないので・・・

セカンドオピニオンでも、サードオピニオンでも、昔の病院のかかり方とは違うので、よく考えないといけないと思う
ラジオを聞いていたら、内科だったかのお医者様が話をされていて
医者選びも寿命のうちですよ、と言っておられた
いつもそれを思っている
もやもや病の手術は熟練した医師でないと難しい
聞いた話では、ネズミの細い血管を選んで、バイパス手術の練習をするのだという

人間の脳の血管は、普通で1ミリぐらい
もやもや病になっている人の血管はもっと細くもろい
子どもだと、0.3ミリという血管までつなぐことがあると聞いた

血管をつなぐとき10針から12針、吹けば飛ぶような細い細い糸で引っ張れば切れる、緩いままだと血液が漏れる、顕微鏡を覗きながら泣きたくなるような手術だと

この手術の練習をしている時間が無い医師も多い
このもやもや病に関わろうと思う先生でなくては、なかなか取り組んでもらえない

私がこの病気に関わるようになって、日本全国に10名の先生しか知らない
もちろん私の知らないところで名医も居るのだろうけれど

もう10年以上も前に、有る人から聞いた話
日本の現役の脳外科医は5千人ぐらいだと思う
もやもや病の患者が1万人として、単純計算で1人の医師が2人の患者を診たか診ないかと言うことになる

もちろん、一極集中しているように、ある病院に患者が集まると言うことがあるから、手術の経験など無い医師が多い

そのことをわかって先生を選ばないといけない

全くそうだと思った
例えば、もやもや病の患者は前に診たことがあると言われる先生でも
それが3歳なのか10歳なのか30歳なのか50歳なのか、年齢によって全然違う対応になると思う
その全てを見たことの無い医師に、もやもや病大丈夫ですと、言えるのかどうか
だから、医師選びが寿命のうちということに

この大学病院に、もやもや病の先生が居ると言っても、病院ではなく、ピンポイントにその○○先生と言うことも大切なこと

今の患者数は、約1万5千人・・・
特定疾患の制度が大きく変わって、治らない難病に対して、軽快者という区別がされ、登録すらしていない患者が増えてしまった、実際の患者数の把握をしないでどうするつもりだろうと思っているのだけれど・・・

どこかで誰にも相談できずに最初に掛かった医師の言うとおり手術をしている人が居ると思う
もちろん、術後も、予後が良ければ問題は無い

作品名:もやもや病 4 作家名:とことん