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アリス・スターズ
アリス・スターズ
novelistID. 204
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音ゲな僕らの青春記録

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 画面に目を向けてみると、息吹が見ている左側の黒い部分――白と青とオレンジの四角がものすごい速さで流れていっている――と、右側の謎のグラフの間に表示されているムービーが目に入った。星が降る。猫が笑う。青い月が光に包まれる。星のモービル。
 他の筐体から出る音が聴こえない。僕は、その曲しか聴こえなくなっていた。

 長さは2分くらいだろうか。曲が終わったようで、画面が切り替わった。
 僕は今の曲のことを聞くため、息吹に近付いた。
「なぁ、今の何だ?」
「moon_childっていう曲だよ。……もしかして、好きなタイプ?」
 moon_child――か。じゃああの表示されたのは題名だったんだな。好きなタイプ……と言われても、僕は今まで「音楽」というものをそこまで真剣に聴いたことがなかった。でも、これだけは確かだ。
「……すごい、感動した。」