音ゲな僕らの青春記録
「へぇ、ケーズは初めてなのか?」
サトシさんが聞いてきた。
「はい、まぁ一応。」
「ゲーセン自体あまり行ってないんだって。」
それを聞いてサトシさんが驚いた表情をする。
「珍しいな、その年頃でゲーセン行かないのは。オレの時代ですら行かないほうが少なかったしな。」
そりゃあ、ゲーセンにいる人に言わせればそうだろうな。……確かに僕はこういう場所は苦手だったほうなんだけど。しいて言うなら、両親に連れられてデパートとか行った時に、中にあるUFOキャッチャーをやるかやらないかくらいか。
「ま、じき慣れるさ。イブキだってしばらく慣れなかったんだしな。」
そう言って豪快に笑うサトシさん。なんか、いい人そうだ。
作品名:音ゲな僕らの青春記録 作家名:アリス・スターズ