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アリス・スターズ
アリス・スターズ
novelistID. 204
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音ゲな僕らの青春記録

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 ということで、僕達は今ケーズの前にいる。
 中からは今までに聞いたことあるあの爆音が、自動ドアのガラス越しにも聞こえる。ガラスの向こうにはなにやら大きい機械――後で調べたが「筐体」と呼ぶらしい――がずらりと並んでいて、何人か人がいるのも分かる。

 息吹は何の躊躇もなく自動ドアの前に立った。ガラス戸が横にスライドしていき、その隙間からはっきりと爆音が僕の耳に届いた。
「こっちだよ。」
 勝手の分からない僕はとにかく息吹についていく。そんなに奥には行かず、息吹はなんかギターみたいなものを筐体に立てかけようとしている男の人に挨拶した。
「こんにちはサトシさん。」
「おぉ、イブキか。」
 こうやって見てると、息吹は本当にここに来てるんだな、と思う。
「後ろのは?学校の友達か?」
「うん、前々から紹介しようとは思ってたんだけど。」
 僕は息吹から男の人に紹介される。
 サトシと呼ばれてるこの人は僕よりもずっと年上の26歳。建築の関係の仕事をしているらしく、仕事のある日はつなぎ姿でここに来ていることもあるらしい。