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アリス・スターズ
アリス・スターズ
novelistID. 204
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音ゲな僕らの青春記録

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 PS2。言わずと知れたソニー製の黒いハードウェアである。僕の家にも、埃をかぶっているがそれはある。そもそもは中学の友達が、なかば無理やり押し付けていったようなものだけど。

 矢印がその文字の上に乗っかる。右手の人差し指がマウスのボタンをカチリと押した。
 しばしの読み込みの後、表示が変わる。今度は少し赤の多い画面が現れた。そのページをながめていくと、これは「家庭用ゲーム機向けに作られたbeatmania IIDX」であるということが分かった。その家庭用ゲーム機が、部屋の角に半年近く放置された黒いあれ。思い立ったように、その埃を払ってコンセントを差し込み、友達が置いていったソフト2本のうち2本を放り込んでみる。少し音を立てながらだが、きちんと動いているようだ。
 もう一度パソコンの前に戻ってきて、今度は2窓でいろいろ調べ物を始める。調べることは当然「この家庭用向けbeatmania IIDXをプレイするのに他に必要なものはないか」だ。答えはすぐに見つかる。「専用コントローラー」というものがあれば、ゲーセンに近い環境――というか、ボタンの配置――でプレイできるらしい。
 もう一度公式サイトに戻る。おぉ、ちょうどネット通販で販売しているらしい。捜してみると、専用コントローラーも同じサイトで見つかった。頭の中で値段を足すと。
「うー、なかなかの値段するなー……。」
 余裕で1万は超えるお買い物になりそうだ。