音ゲな僕らの青春記録
2章:家での猛特訓
ケーズから帰ってきた僕は、家族への挨拶もそこそこに部屋に直行、パソコンの電源を入れる。
このパソコンは、両親が高校進学祝に買ってくれたものだ。その時にインターネットにも繋いでもらった。なんでも、勉強がはかどるようにとか何とか……
確かに、勉強にもパソコンは使うけど、実際はそれ以外の用途がやっぱり多い。ネットに繋いだから、逆に勉強がはかどらない。
でも、今はそのはかどらない環境にむしろ感謝していた。
ブラウザを立ち上げる。検索サイトの枠内に、ケーズで覚えてきた単語を打ち込んだ。そうそう、最初と最後のDが大文字。きっと分けなくても検索には載ってくれるだろうけど、忘れちゃいけない気がした。
検索結果には、そのゲームの公式サイトと個人サイト、それからよく知らない人のブログとか、全然関係ないものがあった。とりあえずは公式サイトを開く。黒を基調にした画面が現れた。とりあえずまずは表示された項目――HOW TO PLAYだとかNEW SONGSだとか――を片っ端からのぞいていってみようか、と思っていたけれど。
先にその表示を見つけた。
「PS2版、beatmania IIDX RED……?」
作品名:音ゲな僕らの青春記録 作家名:アリス・スターズ