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アリス・スターズ
アリス・スターズ
novelistID. 204
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音ゲな僕らの青春記録

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 最終結果画面、というのか。それに表示が切り替わっているのにも気付かず、僕はそこに立ち尽くしていた。
 足の裏がじんじんする。指はがたがた、腕はぶるぶる。口の中はからから。耳にさっきまで聴いていた音が聴こえてくるような気すらする。目の中にはまだオブジェが流れている気がする。
 筐体の上についている飾りを見上げる。そこには、「beatmania IIDX DistorteD」と書いてあった。脳が一瞬にして、この単語をつづり1つ間違えず記憶する。
「おーい、大丈夫?」
 息吹が背中側から声をかけてきたが、僕はそれどころじゃなかった。思い出す。必死に叩いたボタンの感覚。くるくる回るスクラッチの感覚。そのタイミングと同じタイミングで鳴る大きな音。白と青と赤のオブジェを脳内再生。息吹が最初に聴かせてくれたあの曲。

「……やっべぇ、こんな楽しいものが世の中にあるなんて!」

 僕は、完全にそれの虜になってしまったようだった。