音ゲな僕らの青春記録
一番最初に僕達が選択した曲は「Melody life」という曲。BIGINNERS MODEは難易度が3段階に分かれていて、その中でも一番簡単な「易」に分類されている曲だ。
白いほうのボタンを押すと、あのジャーンという音と共に画面が切り替わる。さっきは後ろで聞いていたからそうでもなかったけど、こうして台の上に立ってこの音を聞くと正直びっくりする。自分の押したタイミングだからまだましだけど。
さらに切り替わった画面は、白と青とオレンジのオブジェが流れてくるあの画面――譜面の画面だ。僕はおっかなびっくり、落ちてくるオブジェにあわせてボタンを押していく。さっきのジャーンじゃないけど、自分の押したタイミングで音が鳴る。時々息吹側の音とずれているし、音が途切れたり違う音が鳴ったり、明らかに初心者です的な空気を漂わせながら、それでも僕はオブジェに立ち向かっていった。
約2分の曲が終わる頃、僕側のゲージには「80%」と表示されていた。正直、オブジェと戦っている間は気にしている余裕はなかったけど、最初22%だったはずだから増えている。その横に表示されているゲージは緑と赤に2分されていて、先は赤のゾーンの真ん中ほどにあった。
作品名:音ゲな僕らの青春記録 作家名:アリス・スターズ