ナルの夏休み エピソード0-0
人間が人間を監視する義務がある。それは21世紀中期から常識となった。相互監視、あらゆるところに監視カメラの設置。プライバシーを覗く機器の開発が急激に進歩した。人間の考えを読み取る機械、夢さえもビデオに録画できる。思ったことが立体的に表示できる。そんな機械は既に21世紀末には、ごく普通に使われた。
『麻薬の原料は悪人の脳から』というので、悪いことしたばかりの人間をころしたら、すぐにその人の頭から脳を取り出せば、良質の麻薬が取れる。
警察では、人間のストレスを軽減させる薬を作るために犯罪者を殺す権利が拡大された。「射殺したら30分以内に脳を取り出せ」脳を取り出し、多くの幸福物質が取り出せる。屠殺場で殺した家畜、1万頭分の幸福物質がとりだせる。良質なので、とても幸福な気持ちになれる。
作品名:ナルの夏休み エピソード0-0 作家名:こーぎープリッド