詩⑯
降り出した雨が 心を溶かす
照り付ける陽が 脳を焼いた
どっちにしろ 何も考えられない
だから右往左往して 世界から逃げるんだ
僕に人権は なかったらしい
踏みつけられようと
抗う権利なんてないんだよ
でもさ そいつら全員泣いてんだ
見上げてみれば その足の裏
真っ黒に焦げていて痛そう
血だらけの僕とどっちがマシだろう
考えても答えは出なそうだ
ああ 叫びたくなるキリキリ
ああ なんて悲しい世界だろう
ああ 皆からっぽの器ばっかだ
ああ いっそ滅ぼしちまおうよ
降り出した雨が 心を溶かす
照り付ける陽が 脳を焼いた
どっちにしろ 何も考えられない
だから右往左往して 世界から逃げるんだ
路地裏の暗闇が素敵に招くから
行かない手なんてないだろ
導かれた先に甘い匂いと煙
危険信号が身近に溢れてる
考えてみなくとも 糞ったれで
だけど器を満たしたくて手を伸ばす
人間ってのは結局動物だ サルだ
欲望のままセックスするみたいだ
僕らは物足りないんだ
いつも枯渇してるんだ
もう捨て去りたいんだ
自尊心、矛盾した自己嫌悪
ああ 叫びたくなるキリキリ
ああ なんて悲しい世界だろう
ああ 皆からっぽの器ばっかだ
ああ いっそ滅ぼしちまおうよ