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遅くない、スタートライン 第3部 第5話10/14更新

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クリスマスも終わり、美裕のカフェも一段落した。今年はクリスマスケーキの販売はしなかったが、焼き菓子の詰め合わせに、美裕と加奈ちゃんが以前に作ったマシュマロで作ったくまの人形を同じバスケットに入れ、予約販売した。詰め合わせで1200円で、焼き菓子5種類にカフェで使ってる紅茶ティーバックを3個にくまマシュマロ人形だ。売れた売れた!予約の段階で限定100人の予定だったが、もう100パック作ることにした。俺もツメツメしましたよ。健太郎義兄さんも舞子さんも来て、みんなでしゃべりながら作業した。

この時に、諒君と加奈ちゃんの店の話も出た。福永雅樹一級建築士の設計図が出来上がり、来年1月から基礎工事に入り、6月完成予定だ。また内装も福永雅樹一級建築士にお願いして、2人の意向を充分に聞いてもらったそうだ。また福永雅樹一級建築士はモデルのベリータイム・ミヒロの内装をアレンジし設計したそうだ。2号店の名前ももう決まった。2人ともいい顔していた!

また美裕が出産するまでカフェは、加奈ちゃんと諒君と交代でパティシエをしてくれる。美裕もこの申し出は嬉しかったようだ。美裕ももうすぐ妊娠7ヶ月に入る。おなかもでてくるし、立ち仕事は辛くなる。真理子第2副院長先生には妊娠7ヶ月に入ったら、パティシエの仕事はしない方がいいと言われた。俺もそう思う!作家業も学校長と相談して、来年2月から出産までお休みだ。

あぁ…千尋さんの勧めもあって、諒君と加奈ちゃんは正式にベリータイム・ミヒロのスタッフになった。それなら毎月コンスタントに給与は入るし賞与も入る。経済定期にも安定する。またベリータイム・ミヒロで仕事している合間に調理場を使って、諒君形式で新製作品を開発することを正式に許可した。また諒君も加奈ちゃんもベリータイム・ミヒロの近くに空き家だった借家を借りた。もう歩いて3分だよ!この前…あっくんと美裕は家に行ったそうだ。古い家だが、住みやすい家だと美裕は言ってた。俺も今度見に行こう!

さて…冬休み♪冬休み♪

カフェは28日から冬休みに入る。あっくんはもう幼稚舎は冬休みに入って、俺は27日のテレビ出演の収録が終わったら冬休み♪年明け5日まで休みだ。カフェは年明け4日まで休むそうだ。あぁ…抜かりないよ。千尋さん!年始年末をお休みする代わり、日持ちする焼き菓子をまた【お正月限定品】でクリスマス分と合わせて作った。これも予約限定で150個作りました。日持ちのするドライフルーツの入ったパウンドケーキと諒君開発の木こりのバームクーヘンだ。2種類にし、ベリータイム・ミヒロのロゴの入ったコースターに有ちゃんがデザインしたミニミトン(鍋つかみ)をつけた。これはちょっとお値段を上げて2000円にした。予約販売のポスターを出して3日間で数量に達した。

このクリスマスとお正月セットで、ベリータイム・ミヒロの売り上げもぐーんと伸びた。千尋さんから臨時ボーナスが出たんだぞ!それだけ収益があったってこと!俺ももらった!( *´艸`) あっくんもシールを貼ったりお手伝いしたから、千尋おばちゃんからプレゼントをもらった。

あぁ…冬休みに入ってからあっくんは、美裕と一緒にカフェに行っている。カウンターの一角にスペースをもらって遊んでるよ。クリスマスもお正月予約も終わってるので、カフェは比較的のんびりしていたようだ。あっくんも千尋おばちゃんが作る賄い食を一緒に食べているようだ。俺も食べたい!千尋さんのオムライスは絶品だぜ!今日は仕事が終わったら、あっくんを迎えに行き、こむぎたちの健康診断にさくらぎアニマルクリニックに行くんだ。美裕も午後4時から年内最後の妊婦検診がある。俺は昼まで作家業だ!できる時に書き溜めておかなければならない。

俺は三ちゃんに家まで送ってもらって、すぐにこむぎとむぎたにトイレをさせて、車のリアシートにケージを積み込んだ。美裕の軽自動車ではムリ!俺は最近VANに車を乗り換えたんだ。あっくんいるし、こむぎとむぎたもいるから大きい方がいいやと思い買い換えた。

「こっむぎぃ!むっぎたぁ!チッコ終わったか」俺の声に2匹は鳴き声で返事をした。
俺は2匹を抱え、車の中のケージに入れてあっくんに電話した。

「ママぁ!パパいまからくるって」あっくんがキッチンにいる私に言いに来た。
「ありがとぉ!あっくんおかたづけしてね。ママ今から着替えてくるから」
「はーい」と言ってリュックにお絵かき道具を入れ始めた。こむぎとむぎたは今日は家に置いてきたんだ。パパがお昼に帰ってくるのがわかっていたから、今日はあっくんと私は歩いて家からカフェまで来たのだ。

車でのお出かけが嬉しいのか、あっくんとこむぎとむぎたは車内でにぎやかだった。こむぎとむぎたは生後7ヶ月になっていた。もう若犬だよん!むぎたはやはり男の子だ!途中でこむぎの体重も体高を抜いた。

「ほぉ…やっぱり男の子だな!こむぎちゃん抜いたね」
今日の診察は石田先生だ。2匹とも石田先生をまだ覚えていて、顔を見た途端甘えた声で鳴き胸に顔をすりつけた。
「はいはい…かわいいのぉ」また…石田先生も目尻が下がる。これをあっくんが見ていて…
「せんせい…こむぎとむぎたのパパなの?」って聞いた。その答えに私達は笑ったが。
「かな!2匹とも健康優良児さんです。今度…さくらぎアニマルクリニックの柴犬大会に出ませんか?患犬さん達だけで、若犬・成犬・老犬エリアでね!初めての企画なんだ」石田先生は嬉しそうに言った。

こむぎとむぎたは、今日はさくらぎアニマルクリニックでシャンプーとトリミングをお願いしていたので、そのまま閉院までお預かりしてもらった。今から…私は妊婦検診で今日は初めてあっくんがついてきた。あっくんは超音波で聞こえる妹のモアちゃんの心臓の音に、4Dエコーでみるモアちゃんの顔に驚きの声をあげビックリした顔をしていた。

「あっくん!モアちゃんってどっちに似てる?」真理子第2副院長先生が聞いたが…
「うーん…うーん…ぼくわかんない」とマジ顔で言った。またこれに真理子第2副院長先生がウケて笑った。
そりゃそうだ…4Dエコーでわからんでしょ。パパは私に似ていると言い、千尋さんはパパ似だとも言う。人によって見方も違うしね。

さて…用事は全部終わった。こむぎとむぎたのお迎えの時間までまだ1時間以上ある。私達は車内で顔を突き合わせてどこに行くか相談した。あっくんも一人前に寄ってくるもん。
「この近くだぞ!おなか空いた?さっきカフェテリアでおやつ食べたもんな」
「うん。私はベビー服見たい!商店街の中のショップ行きたいの」
「あっくんは!あきやくんがいってたとこ!」
「はいはい!ママは1人で買い物しておいで。あっくんはパパと行こう!プラモだよな」
男の人っていくつになっても、プラモ好きなんだね。あっくんよりパパの方が嬉しそうな顔をしているもん。

また…こんな事があった。今度はあっくんだ…

あっくんはパパと商店街の中の模型屋さんに来ていた。
「あっくん!ちょっとだけ待ってて。そこの椅子にお座りしててよ」