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遅くない、スタートライン第3部 第4話 10/3更新

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ファクトリーマシャのファンの冬の大感謝祭が始まった。

ファクトリーマシャのスタッフ家族は奥まったボックス席で見ることができたので、私と千尋さん達・あっくんは(子供用耳栓使用)はその席にいた。有ちゃんはまたアリーナ席で見ていた。最初のオープニングにまさか…パパがピンで出てくるとは思わなかった。開演のベルが鳴るまで、あっくんとパパは何番に出てくるかなって言ってたのよね。

私の横にスタッフ(だと思った)座り込んで下を向いてた。あぁ…警備の人ねって思ってたの。私は何気なくそのスタッフがかぶっているキャップを見た。え…横のあっくんと同じキャップ?あっくんも気づいたようだが、そのスタッフに口の前で指を当てられた。私もあっくんも…驚きすぎてカタまったわ。場内が暗くなった時に…

「よっしゃ…いってくるで。美裕・あっくん・モアちゃん」と声が聞こえた。もう確定!!!

その瞬間にスタッフがキャップを脱いで、アリーナ席の階段を登っていた。もうすごい!歓声だ!!あっくんも私もお互いの手をギュッと握った。次の瞬間に…

「キャァ!!MASATOよぉ!!」
「MASATO!がピンよ!!オープニング!!」の声がホール中に響いた。

私とあっくんは…次の瞬間笑い出した。
「もぉ!!脅かさないでよね」
「ホントだよ!あとでパパおこる?」
その声に千尋さんがビックリしてた。
「も、もしや…いたの?横に」私達はうんうん(*^^*)うなづいた。
「やってくれるなぁ!義弟は」健兄ぃと雄介義兄さんが驚いた顔をしていた。

MASATOが歌ったのは、1曲目からノリノリの曲で【エアダッシュ】だ。MASATO自ら頭の上で拍手し、また観客達も総立ちで同じように頭の上で拍手をした。そしてMASATOが片手を右側に突き出した時に、マイクが飛んできた。そのマイクをキャッチし、

「こんばんわ!!ファクトリーマシャ・ファン冬の感謝祭にようこそ!!今宵はトップバッターは俺だ!!兄貴達や准達にブラザーズ2達に負けないように!!頑張るぜ!!俺についてくるかぁ!!」MASATOが左手を挙げたら!!

「よっしゃ!!ついていくでぇ!!MASATO!!」ファンもノリノリ!片手を挙げて飛び上がった。その飛び上がって着地した音に、あっくんと私はまた笑った。笑いながら…私はおなかを押えた。

「パパ…やるねぇ!モアちゃん大丈夫?」
「モアちゃん!パパうたうよ。にいちゃんといっしょにきこうね」
あっくんも私のおなかをなでてくれた。

もぉ…MASATOはステージを走りながら歌った。また現役当時の振り付けもアレンジしたのか、MASATOがアクションする度にファンから喜声があがった!私もアリーナで見たかった!!出産したら見るからね!

MASATOはサビの部分を歌ったら、またファンも一緒に歌う!また手のフリもつけて!私もあっくんに教えてやらせた。右手を顔の横で振りながら、リズムを取りながら右手で腰を叩く。あっくん…一生懸命やってたわ。
またサビの途中から、きたきた!!同じキャップを被ったスタッフがステージの横から、ギターを演奏しながら出てきた。

「きゃぁ!あれ!!准坊!!きゃぁ!真坊!!」
「きゃぁ!!耕坊」もぉ…後ろの席でまた大喜声があがった。千尋さんも喜んでいた。雅樹兄貴も好きだけど、この方たちも大好きです。千尋さん!私も好きよ!!

雄介義兄さんは最近、ファクトリーマシャのアーティストのファンになり、雅樹兄貴を筆頭にCDやDVDを買ってみるほどファンになった。健兄ぃは竜生兄貴の大ファンです。もう昔からCDやDVD持ってたもん。あぁ!またでてきたぁ!!今度はステージの階段を駆け上がってきたわ!!

最近…大ブレイク中のブラザーズ2さんだ。壮太君と直人君だ!!もぉ…ブラザーズさんより歓声が響き、中にはバンザイしたまま飛び上がるファンもいたわぁ。この2人も超さわやか!!MASATOの横でダンスを踊りだした。ダンスと言えば…この方も絶対でてくるわぁ!!

ファクトリーマシャの大黒柱3人組が…いやぁん!また…ステージ横の階段から下りてきた!圭吾兄貴はステージの裾から踊りながら出てきた。雅樹兄貴・竜生兄貴はハンズフリーのマイクをつけて、ギターを演奏しながら階段を下りてきた。もうもう!今まで以上の大歓声だ!!さっすが大黒柱3人組だ!

ファン感謝祭だから…もぉアーティストはファンの喜ぶことばかり、企画しているようだ。クイズ形式で答えが正解だったら、直にプレゼントもらったりしてたぁ。あぁーん…私も欲しい!!横の健兄ぃは…

「家帰ったら、もらったらいいだろう」とか言ってたけど、それは違うのよ!!私が黙ってると…
「あぁ…誰のが欲しいんだ?」とニタついた。
「あっくん…しってるよ。ママはなおとくんがすき!」こ、こら!バラすな!
「あぁ…マサ君が聞いたらほっぺた膨らむわ」雄介義兄さんが笑いながら言った。その横で千尋さんは…
「MASATOもカッコイイけど、私ぃ…壮太君すきぃ」と言った。この時の雄介義兄さんの顔をマサ君に見せたかったわ。

ファン大感謝祭はアンコールもあって、3時間半という長いライブになった。私は途中…控室で足をのばしたりソファで横にならせてもらった。パパからの指示です!足が浮腫んだりおなかが張ってもいけないので、控室には真理子第2副院長先生と春花さんと美咲さん・久美子さんがいた。もう休憩しに来たのに、横になりながらおしゃべりに花が咲いた。

あと1曲で、トリの曲を雅樹兄貴が唄う!その後…みんなで合唱で幕だな!あぁ…もう少しだ!頑張れ俺!!俺はステージ横のチェアーでブーツのひもを結びなおしていた。横の壮太と直人も汗だくで、同じようにブーツのひもを結びなおしていた。
「あ、あと2曲ぅ!」
「もぉ…俺終わったら倒れるぅ!」とか言ってた。
「わかるぅ!俺も倒れそう」と横で俺も言った。
「MASATO兄貴!元気そうですけんど?」2人が笑った。
「見えるかぁ?明日もあるからなぁ!倒れられへん」
「ですよね!明日の方が強烈だわ」直人がマジ顔で言った。
「明日の方が俺怖い!桑さんアドリブ好きやし」ため息をついた壮太だ。

タイムキーパーのスタッフが俺達にうなづいた。出番だ!!
「行くぜ!直人・壮太」俺は立ち上がってギターを持った。
「へぃ!MASATO兄貴」2人も立ち上がってギターを持った。

アンコールもあり、結局合唱の前に雅樹兄貴・竜生兄貴・ブラザーズ・俺も1曲ずつ歌った。これも計算済み?ま、今日はファクトリーマシャのファン大感謝祭だ。兄貴達もアンコールの曲もノリノリだった!俺も横でギターで演奏し、自分の時はハンズフリーで圭吾兄貴とタップ踏んだもん。あぁ…足が割れそう!( 一一)

幕が下りた。ステージから兄貴達を先頭に下りるはずだった。ところが…前方で声が聞こえた。
「ま、雅樹兄貴!!」
「り、竜生兄貴!!」
「け、圭吾兄貴!!」の声が廊下に響き渡った。

俺達もフラフラだったが、足に力を込めて声のする方に行った。