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遅くない、スタートライン 第3部 第3話9/23-3更新

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(6)

もうそれからは、兄貴達と歌って踊って、准達も兄貴達だけ不公平だ!って言いやがって、あいつらとも2曲歌い、ラストのトリでセカンドシングルの【モア・プレゼント】を歌った俺だ。よぉ…声が出たわぁ。以前の俺なら声が出なかったかもしれません。( 一一)

案の定…俺はステージ裾に引っ込んだ後に大の字になってのびた。よぉ気絶せんかったわ!意識はあったもんな。もう涙目の美裕と心配そうなあっくんの頭を交互になでた事は覚えている。高茂久院長先生と真理子第2副院長先生が俺の診察をしてくれて、俺…また真理子第2副院長先生にケツに注射打たれた。その痛がってる声にあっくんがビビって泣いた。真理子第2副院長先生はこれは笑ってはいけないと思い、一生懸命あっくんに【パパ大丈夫だから】と言ったそうだ。ケツの痛みがなければ笑ってやったのに!

ケツ…じゃなかったオシリの痛みが引いてから俺は、今度は真吾にオンブしてもらって、高茂久グループのホテルのブランケットに連れて行かれた。すぐ帰って寝たかったけどさ、みんなが復帰のお祝いしてくれるんだ。俺は気を持ち直してブランケットに行った。

またここでも、兄貴や准達の子供達も来ていて、あっくんはバイキング料理も食べステージに上がって、モノマネごっこもして遊んでた。俺のモノマネしてそれがファクトリーマシャの社長に大ウケで【おひねり】ご褒美をもらったな。後で聞いたら、スケッチブックと色鉛筆だった。他の子供達ももらってたぞ。

俺は以前所属していた音楽事務所からファクトリーマシャに移籍した。それが今度のセカンドシングルから、ファクトリーマシャの契約しているレコード会社からリリースした。主題歌を出したレコード会社でも良かったが、ファクトリーマシャに移籍したんだ。ファクトリーマシャの契約しているレコード会社で出すってもんが筋だろう。

俺の所属事務所移籍も、明日の朝刊に載るだろう。それまでは緘口令が引かれていたんだ。ファクトリーマシャの制圧で大手のスポーツ新聞・週刊誌を抑え込んでいたそうだ。正式にファクトリーマシャから俺の所属事務移籍を発表してから、大手の新聞社や出版社が記事を出すそうだ。これを守らないと、もうファクトリーマシャ関係の記事や週刊誌は出せない。それだけファクトリーマシャは大手プロダクションなんだ。

俺はノドも渇いたが、もう腹が空いて空いて、持ってきてくれる料理を食った食った。美裕が途中で止めたが、振り切って食べた。食べている間にジンジャーエールをガブ飲みした。美裕はもう途中で何も言わなくなった(笑)

「よぉ…食べるし飲むな。それだけ緊張してたんか?」
桑さんと氷室さんが俺の席の横に来た。
「はい…っぐ」と返事をしたが、のどが詰まりそうだった。美裕が俺の背中を叩いてくれて飲み込めたが。
「すみません…もうさっきから言うてるのに、この勢いで」美裕は桑さん達に謝った。
「イエイエ…まぁ!ようでも歌ったな。言うとくけど、准達は1曲の予定やったけど、准らがもう1曲歌わせてくださいって、タモさんに言ったんだ。まぁ余裕持って枠切りしてたからさ、いけたけど。」
「今日のまた午前0時で、MASATO セカンドシングル続々ダウンロード中の報告が入るかもしれないぞ」

俺はその言葉にまたノドが詰まった。( 一一)
「桑さん・氷室さん!MASATO窒息死したらどーすんですか?もうやめないと」
助け舟を出してくれたのは、何と本郷将太さんだ!俺の尊敬する先輩の1人でもある!アメリカで単身でミスターマック・ボーン(超有名音楽プロデューサー)の後押しで、先月にリリースしたアルバムがワールドオブランキング上位に入った。それも4位だぞ!世界で!!

「おぉ!MASATO!!久しぶりだな!俺にも7年前のツケ返してもらおうか」と本郷さんにも言われた。
美裕は下向いてため息をついて、俺にこう言った。
「マサ君…あなたどれだけ…悪いことしたの?」この声に、桑さん達は大笑いした。本郷さんも!
その笑い声を聞いて、雅樹兄貴や准達がまた俺の周りに寄ってきて、昔の悪事を美裕にバラされた。

「そう( 一一)家帰ったらよぉく説明してね。雅人さん」とあの美裕スマイルをされた。
兄貴達は腹抱えて大笑いした。"(-""-)" 俺…明日生きてないかも。

あっくんも一杯食べて、一杯遊んで俺の元に帰ってきた。また目をこすりながら俺の膝の上に座り込んだ。
「あぁ…もう限界やな。あっくん…寝たらあかんわ!もうすぐ帰るから我慢しぃ」
俺はあっくんの頭を軽く指で突っついた。美裕は春花さん達とスィーツを食べに別のテーブルにいた。

「あっくん…もうあかんな。あ、うちもあかんわぁ!」
雅樹兄貴の横ではふうきくん・いちかちゃんが雅樹兄貴の両サイドで目をこすっている。あ、石田先生ちもだ。石田先生の両サイドで、あきやくん・みはるちゃんも目を閉じていた。そこに高茂久院長先生がやってきた。

「あぁ…子供らあかんな。ちょっと待ちぃ」
スマホでどこかに電話しているみたいだ。それからすぐにホテルスタッフが来た。またブランケットホールの横に控室があり、そこに布団を敷き詰めてくれた。まだ大人たちの宴会は続くだろうと思ったんだろう。高茂久院長先生の有難いご配慮だった。あっくん達が寝ている様子を、ブランケットホールに接続しているカメラで確認もできたので、俺達は安心して宴会の続きを楽しんだ。

夜も更け、またブランケットホールでは酔いつぶれて寝てるヤツもいた。俺も半分以上寝てた( 一一)
みんな起こされて、ファクトリーマシャの社長はこれを予測してたのか、各家族の為に部屋を押えてくれていた。俺いいんですか?俺らはスィートルームを与えられた。俺は意識は戻ったものの、酔いで足もフラついてたから、ファクトリーマシャの若手スタッフに肩を貸してもらって部屋に入った。部屋見た時驚いて、声をあげた。

「遠慮なしに使えと社長が言ってました。明日のお昼までにチェックアウトすれば大丈夫ですよ。MASATOさん」
驚いてる俺をベッドに座らせて、あっくんをオンブしてくれたスタッフが俺の横に寝かせてくれた。美裕はホテル玄関まで千尋さん達を送って、それから部屋に上がってきた。俺同様…すごくビックリしていた。

俺は部屋を見渡して…目が覚めた(笑)こんな部屋…もう泊まれないかも!またベッドルームが2室ある。あっくんはこのまま寝かせて ( *´艸`) うん!俺は下っ腹に力を入れて立ち上がった。

美裕はあっくんをホテルの子供用パジャマに着替えさせていた。高茂久グループのホテルってすごいよな。ベビーから高齢者までの対応ができる一流ホテルなんだ。またその対応がパーフェクトだ!世界で高茂久グループのホテルはグレードが高いと有名だし!