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遅くない、スタートライン 第3部 第3話9/23-3更新

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(3)
時は流れた。

あっくんが俺の元で暮らして2ヶ月が経ち、また美裕と結婚して4ヶ月が経った。あっくんが幼稚舎に入って初めての夏休みとあって、俺も美裕も多忙な身だが…あっくんの夏の想い出づくりもしました。あっくん連れて、キャンプにも行ったし、ファクトリーマシャの夏祭り・高茂久総合病院の夏祭りにも行った。また、あっくんはあきやくん・みはるちゃんちにお泊りに行った。ふうきくん・いちかちゃんちにもお泊りに行った。美裕のカフェの庭でテントを張って、バーベキューと小花火大会もした。子供も大人も楽しんだ!

また、この子犬さん達も成長し只今生後4ヵ月に入り、無事にお散歩デビューした。こむぎとむぎた…まだ子犬のあどけさは残るが、体は随分と大きくなった。あっくんがダッコするのも一苦労だ!俺達も一度に2匹ダッコは難しくなった。カフェに俺と雄介義兄さんは犬小屋を作り、ケージも拡大した。みひろがカフェに連れて行って、帰りに俺が家に連れて帰ってくるパターンができた。姫子も妹犬・弟犬ができて嬉しそうだ。3匹でじゃれて1日中遊んでいる。

今日は俺はあっくんを連れて、ジィジとバァバがいる施設に行った。美裕が焼いたお手製のシュークリームやクッキーなどを手土産に持ち、それを食べながらあっくんは、ジィジとバァバに夏休みになにしたか、どこ行ったかと一生懸命話していた。俺も途中で相槌を入れさせられた。

しゃべり疲れたのか、車のリアシートのチャイルドシートでこっくりこっくり…居眠りをしたあっくんだ。俺はミラー越しに見て、信号で止まった時に車の中に積んであるハーフケットをあっくんにかけた。前妻と暮らしてた時はあまり父親らしい事をしなかったからね。今…あっくんがそばにいてくれることで、俺も大分父性が目覚めたみたいだ。美裕も…しょうたくんと比べることなく気持ちを新たにして、あっくんに接してくれている。

あっくんは有難いことに俺にも美裕にも随分と懐いてくれた。最近では美裕の事を名前ナシで「ママぁ」って言うんだ。初めて言ったのは、あきやくんちに泊まりに行って、美裕が迎えに行った時だった。美裕は呼ばれたときは、てっきり美咲さんが呼ばれたと思っていたら、あっくんが美裕の手を握って…また【ママぁ】と言ったんだ。美裕…あっくんに【ママぁ】と呼ばれて、目が潤んだそうだ。あっくんとあきやくん達はそんな美裕を見て、3人で美裕の頭をなでてくれたそうだ。

今日もジィジ達に美裕の事を【ママぁ】と説明し、ママとお絵かき教室と柴犬2匹で散歩してるとか楽しそうに話してた。ジィジ達もあっくんが俺達の元で元気に育っているのを見て安心したようだ。

俺はスマホで三ちゃんを呼んだ。あっくんが起きなくて、俺はギターやカバンがあるので、三ちゃんに持ってもらった。俺はあっくんを抱いて、頭を肩につけさせてスタジオに入った。今日は美裕も作家業の仕事で局入りしていた。製菓監修の仕事だ!ドラマもおかげさまで終盤に入っても、視聴率26%をキープしている。また主題歌も有難いことにオリコンにランキングしていて、まだ3位にいる。5週連続で1位をキープした!俺は歌手になって初めてだ!1位になったこともあるが、2週連続ぐらいだ!昨日の午前0時でまた音楽サイトで一斉にオンエアしたんだ。この前レコーディングしたセカンド・シングル…話題曲にもなった。そりゃなるよ…大黒柱3人組が携わっているんだ。前評判に尾ひれもついたし( *´艸`)

今日は生出演なんだ!主題歌は俺は生出演しなかった!全部…録画で回した。作家業が忙しくてテレビに出る時間を惜しんだ。その代わり!クリップビデオに動画サイトや歌番組用に収録したさ。それも膨大な時間かけたよ!出ない代わりにファンのみなさんに楽しんでもらえたらと思ったし。

あっくんは、三ちゃんがソファをくっつけてくれてそこで寝かせた。落ちないように、壁側に寝かせて周りにスポンジシートを引き詰めてくれた。俺はその間にメイクし、スタイリストさんに着付けされていた。今日はポロシャツに薄手のカーディガンとグレーのチノパンを履いていた。あっくんも俺と同じカッコで美裕がお揃いにした。同じキャップに同じバックを持たせて、
「きゃぁ…そっくりぃ。かわいい!」と美裕は喜んでたが!

俺が最後の仕上げをされても、あっくんは起きなかった。どーしよ?三ちゃんは時計を見て…
「俺がここに一緒にいるよ。美裕さんももう来るだろう」
「うん。じゃ…よろしく!俺も行きます」
三ちゃんはうなづいて、あっくんにハーフケットをかけなおしてくれた。

俺はスタッフに誘導されて、スタジオ入りした。

私はマサ君の楽屋に来た。なんと…准さんが私が仕事しているスタジオまで迎えに来てくれた。准さんと歩いていると後ろから、真吾さん・耕太さんもやってきた。今日はマサ君こと歌手・MASATOが7年ぶりの生出演・生ライブをするんだ。また…業界の司会業の神様・タモさんの音楽長寿番組の3時間SPに特別ゲストとして出演する。

この話が来た時…マサ君は家でご飯を食べていて、あっくんにコードレスをそばに持ってこさせて、スピーカーにしたのだ。だって、この時…マサ君は大好物のローストビーフを口一杯にほおばっていたのだ。話の事の大きさに、マサ君はのどを詰まらせてしまった。( 一一) あっくんが背中トントンして、私はウーロン茶を飲ませ、やっと口が利ける状態になって、コードレスに出たんだ。あっくんが電話に出て…
「パパぁ…のどつまちゃった」と正直に言ってくれて(笑)
翌日…マサ君は竜生兄貴から頭を台本で叩かれたそうだ。

私がドアを開けた時だ…目が覚めたあっくんが涙目をしていた。三ちゃんがダッコしていたが…
「起きたら…パパいないだろう。驚いちゃったんだな」あっくんの頭をなでて三ちゃんだ。
「すみません…あっくん!おいで」
私は手を伸ばしたら、あっくんは私の胸に飛び込んできて顔をうずめた。

「あぁ…それ見たら怒るんちゃうん?」笑いながら耕太さんが言う。
「な…ライブ配信しようか?アイツ緊張してるから、怒りで緊張吹っ飛ぶかも」面白がってる?准さん
「アイツ…小心者のくせに独占欲強いんやぁ」クスクス笑う真吾さん

「どれもダメですよ!同期ダチ様」と三ちゃんに怒られていた・ファクトリーマシャブラザーズだ。