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遅くない、スタートライン 第3部 第3話9/23-3更新

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(2)

特効薬ってなんだ?俺は兄貴達に言われて、地下のレコーディングルームを出た。玄関の案内所ではあっくんと美裕が待っていた。特効薬ですな!俺にとっては(笑)ありがとうございます。兄貴達!

美裕の車は、雅樹兄貴の車の後をついて走っている。そう…今から兄貴達が住んでいる地区に行くんだ。あっくんが見学に行きたいという施設は雅樹兄貴達が住んでいる地区にあった。今日は兄貴達の紹介で見学に来たんだ。最近…会館ができて移転したらしい。会館全体がカルチャースクールと武道会館・地下にスイミングスクールがあるそうだ。あっくんは興味のあるのが2つあって、スイミングももちろんだが…雅樹兄貴のご長男・舜樹君が通っている【空手】も見学に行きたいと言った。【空手】と言えば…美裕の出番だわ。この【空手会館】には、美咲さんのお兄さんの勇斗さん師範代を務めていて、息子も師範代見習いで会館に籍を置いている。またぁ…繋がりはどこであるのやら!健太郎義兄さんと勇斗さんは顔見知りだった。ありえる( 一一) 勇斗さんも健太郎義兄さんも全国大会に出場しているし、年齢は離れていてもどっかで繋がってるんだわ。そういう世界って!今日は一緒に来れなかったが、あっくんが入会したら顔を出すとか言ってたな。うぇぇ…想像しただけでも恐ろしいわ。

総合案内受付センターでは、もう話が通っていて俺達は雅樹兄貴に案内されて館内を見学した。あきとはスイミングは3歳から行ってて、今は板なしのキックが俺にできると言った。パンフを見たら19級かぁ。どんもんなんだ?俺達子供時代とは違うしな!竜生兄貴のご長女・美菜子ちゃんは今は平泳ぎ25メートル泳げて7級だって。個人差もあるし男の子・女の子の体力の差もあるからわからんわぁ。プールを見てあっくんは嬉しそうにしてたなぁ。前の行ってたスクールよりプールが広いらしい。
「ここのプールにいきたい」と俺に言った。俺もスイミングは続けた方がいいと思うが。あっくんは空手もしたいそうだ。でもお稽古3個はできるのかな?美裕もカフェもあるし、送り迎えもあるしなぁ。どこでやりくりするかだ!
俺と美裕は顔を見合わせていたら、雅樹兄貴がパンフレットを持ってきた。

「え、こんなのあるんですか?」俺達はパンフレットを見て驚いた。

見学が全部終わったら7時を過ぎてて、あっくんがおなかが空いたと言った。そりゃ空くわぁ。合間にお菓子をチョコチョコ食べさせていたけどさ、夕飯どうしようかと思ったら、雅樹兄貴が家でご飯を食べていけと言うんだ。急に行ったらご迷惑だよぉ。

「大丈夫かい(から)うちは大所帯だから、3人増えても大丈夫!さっき家に電話したぁ」
あのマァスマイルで言うんだ。俺達はお言葉に甘えて雅樹兄貴んちに行った。雅樹兄貴んちに行けば、みんなワラワラと集まってくるんだ。竜生兄貴・圭吾兄貴・写真家の樹先生んち・石田ファミリーが料理持ち寄りで雅樹兄貴んちの庭にいた。バーベキューだよ!あっくんは喜んだ喜んだ!美裕も俺も!

「パパぁ…あっくんいびきかいてる」美裕はリアシートで眠るあっくんを指さした。
「いっちょまえに、いびきかくな!まぁ…遊び疲れだな。子供達で庭でかくれんぼするわ、お部屋の中ですごろくはするわ、バーべーキューも一杯食べたな。コイツ」俺は運転をしていて、ルームミラー越しにあっくんの寝顔を見ていた。

「うん。普段もよく食べるけど、今日はそれ以上だよ。おなか痛くならないかな?」
「大丈夫さ!その分遊びで消費してるわ。コイツ!あ、今のスイミングスクールって便宜図ってくれるんだな。送迎バスが幼稚舎の前で停まるんだな。うちはS区の端っこで、幼稚舎から帰ってまたスイミングスクールに連れて行くってのも、親は疲れるわ」
「うん。またこのスポーツクラブも高茂久グループだから、幼稚舎・初等科とバス提携したのね。親としては安心だわ。あきやくん達も最初は親がお迎えに行ってたけど、幼稚舎入ってからスイミングスクールのバスにしたんだって。あきやくんたちが一緒だったら、あっくん大丈夫かな?お着替えとかヒトリでできるのかな?前はどーしてたんだろう?」
「前もさ、送り迎えはしたけど自分で着替えてたって、あっくんは俺に言ったぞ。幼稚園入ってからだけど」
「そうなんだ…ま、スイミングスクールにも保育士さんが面倒みてくれるっていってるからお任せする?」
「いいんじゃない?お絵かきが火曜日の午後5時でこれは美裕が行くだろう。空手は俺が土曜日の11時から連れて行く。スイミングスクールはあきとくん達と同じ木曜日3時からで、毎日じゃないから大丈夫かな?美裕ぉ…おまえ一緒に行くの?空手ぇ!土曜日だろ?行けるのか?」
美裕は俺の顔を見てまた、美裕スマイルをした。

「大人と子供は違いますわぁ。大人は夜の7時からですのぉ。大人は自分の都合のいい曜日で良いそうなんで、健兄ぃと相談しますわぁ。健兄ぃ…もうメチャ楽しみにしてるって。桜井勇斗師範代との稽古に後の飲みもね!」
「ッゲェ…多忙な体で稽古行けるんですか?樹 白バイ隊員隊長様」
「時間作るぅって!尚ちゃんも連れてくるから、私にもついてこいって行ってたわ」
「息子もやってんの?もしや」
「うん。尚ちゃんは駅前の空手クラブに行ってるけど、あまり規模大きくないし、編入させるんじゃない?オババカだけど、尚ちゃんキッズのクラスでも強いのよ。この前のクラブの大会でもいい成績だったって」
「おぉ…すごいな。うちのあっくんもそうなるかね?」
「さぁ( *´艸`) 」美裕は楽しそうに笑った。

あっくんは、これから忙しくなるぞ。俺達もだけど!