気にしません♡(双子と三つ子)
話題を変えるかの様に、多美さんが口を開きます。
「ところで、私を姉さまって呼んでくれてるから…佳子ちゃんだよね?」
「そうです♡」
「ごめん。うちの2人と、双子ちゃんの区別は出来るんだけど…」
「─」
「亜子ちゃんか佳子ちゃんかの見分けは、まだ付かなくて。。。」
「…仕方ありませんよ。同じ顔の2人ですし!」
ニコニコしている佳子さんの顔を、多美さんは覗き込みました。
「でも…佳子ちゃんは、私達3人の区別 付いてるよね?」
「はい!」
佐美さんの頭に、長女の奈美の顔が浮かびます。
「なぁーも、そうなんだよね…」
同意して頷いた多美さんは、目だけを佳子さんに向けました。
「そういうのって…なんかコツでも、あるの?」
「愛の力です♡」
作品名:気にしません♡(双子と三つ子) 作家名:紀之介