過ぎゆく日々
小さな意見
百人いれば百通りの考えがある。それぞれの事情があり、たとえどんなことでも全てが一致することはまずない。
だからどんな道を選んでも、必ず反対の声は上がる。上に立つものは、それをまとめなければならない。大変な苦労だと思う。
でも、自ら進んで得た立場にある以上、志を全うしてもらうしかない。そのため、時には悪者になってでも信念を通す、そんなこともあるだろう。一つ一つの事柄に右往左往していては、物事先に進まない。
しかしながら、聞く耳を持たない頑固一徹というのも、それはそれで困りものだ。柔軟に事にあたり上手く舵を取ってもらわなければ、船は漂流し、乗り合わせた者たちは共にさ迷うことになる。
一年を迎えたコロナ禍、初期の頃は初めてのことだから上手くいかなくても致し方なかっただろう。でもこの一年の間、方策が功を奏さなかったり、決断が遅きに失したなどの要因の一つは国民の声が届かなかった、あるいは聞かなかったからではないだろうか。国民目線の国民感覚を持ったブレインがいてくれたら状況も少しは変わっていたかもしれない、などと思ってしまう。
また加えて、オリンピック問題もここへ来て暗雲が立ちこめている。コロナのことでとても大変な上に、余計な問題も加わってもはやお祭り気分などどこへやらだ。
日本人は勤勉、謙虚、礼節があると事あるごとにその高い民度を世界から賞賛されてきた。その度に、日本人であることを誇りに感じた。しかし、こと政治となると胸を張れない。それがとても残念に思える。
2021.2.10