LOVE BRAVE外伝 第5話
キング・ナイトメアはさらに驚愕した。
「何!?こやつらのどこにそんな力が…?」
フィルは力強く言った。
「せっかくここまで来たんだ、全クリしようぜ!」
「「っしゃあ!!!」」
すると、ヒューゴが言い出した。
「いや、その前に、みんな俺のとこに集まれ」
3人がヒューゴのもとに来ると、彼は何やらひそひそ話した。
「ええっ、そんなことをしたら…」
スティーブンが不安げに言うと、ヒューゴは落ち着いて答えた。
「いや、それでいい。説明はあとだ」
彼らの所には、ガイコツ兵士たちがじわじわと迫って来ていた。それを気にせず、LOVE BRAVEは、作者からもらったアクセサリーを外した。
「よし、ワン、ツー、スリーで行くぞ。絶対に外すな」
なぜか仲間を仕切るヒューゴ。そんな彼を信頼し、3人はうなずいた。
「ワン、ツー、スリー!!!!」
何と、彼らはアクセサリーをダーク・ビッグジャーの中に投げ入れた!すると、ダーク・ビッグジャーの真ん中が赤、紺、黄色、白の順番で光り出し、緩やかな点滅を繰り返した。その様子を見て、キングナイトメアは勝ち誇ったように笑った。
「フハハハハ…。負けを認め、武器を投げ入れたか。よろしい。賢い選択だ」
その間に、ヒューゴがフィルに耳打ちをした。フィルは大きくうなずき、息を大きく吸った。
「ダーク・ビッグジャーよ、キング・ナイトメアを吸い込み、二度と地上に戻れなくせよ!!!!」
マイクなしでも声量とパワフルさ抜群のヴォーカリストの声が、ホールいっぱいに響き渡った。
「フハッハッハッハ。面白い遺言を言…おおぉ!?」
キング・ナイトメアは、両脚からダーク・ビッグジャーに吸い込まれた。全員、その様子に目を釘付けにされた。
「何だ、貴様らいったい何をしたァ!!?ダーク・ビッグジャーの持ち主はこの私のはずだ…!」
キング・ナイトメアは必死であがいたが、その体は大甕の中にどんどん吸い込まれていく。
「ええい、貴様らには、後々苦しみが待っているだろう…ぐおおぉぉぉ……!」
こうして、悪夢の王(キング・ナイトメア)は、暗黒の大甕(ダーク・ビッグジャー)に永久に封印された。それと同時に、ガイコツ兵士たちも普通の骨に戻った。
LOVE BRAVEは、静まった周囲を見回して、うなずき合った。
「やった…!キング・ナイトメアを倒しました…!!」
作者は心からの歓喜の声を上げ、両腕を挙げた。そしてみんなで互いにハグや握手を交わした。
「皆さんのおかげです。本当にありがとうございました!!」
そうしていると、ホールの右側に光が差し込んできた。扉が開いたのだ。
「あっ、あちらに出口が!皆さん、行きましょう!」
作品名:LOVE BRAVE外伝 第5話 作家名:藍城 舞美