社会に不適合な二人の
食えばいいさ
私はストレスが溜まったとき、そのストレスを料理で発散することがあります。ストレス発散が目的なので、いつもは食べられないようなものを作るのが目標となっています。常日頃、家の御飯を作るのは祖母であり、祖母のレパートリーは昔なじみの家庭料理なので、私が作るのはそれ以外の洋食だったり最近知名度が上がった中華料理だったりします。
私の生活圏は夜なので、深夜に思い立ったように台所でどんがらがっしゃんやるので祖母に良い迷惑をかけて時々びくびくしています。
しかし、料理を作っても自分で消費してては、発散したストレスがまた一気に溜まりますので、弟を夜食という名目で味見の犠牲にしたりすると言うことになっていたりします。
そんな夜食を渡すときの会話。
「はーい。」
弟の部屋をノックしたあと、返事を聞いてドアを開けます。
「ポトフ作ったんだけれど食べる?」
「………くう。」
このとき弟の声のトーンが可愛い子ぶってるように高くなります。
なんの意図があるのかよく分かりません。
成人した男性が何のつもりなんでしょうか。
作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮