社会に不適合な二人の
手を繋げない
幼い頃はよく弟と手を繋いでいたのですが、私は人の素肌に触れるのがとても苦手です。
潔癖性というわけではないのですが、人に触れることに拒否感があり、触られると咄嗟にその場所を拭いてしまいます。
流石にレジ仕事でお客と接触があっても、目の前で手を拭いたり何てことはありませんが、極力触れないように仕事をしていたり、お客の目が無くなった瞬間にカウンターで見えないズボンのあたりで手を拭いてたりします。
それは家族でも友人でも好きな人でも、格好いい人でも綺麗な人でも変わりません。
触りそうになったり、触られそうになったりすると、「ひゃっ」と反応してしまいます。
そんななので、握手がとても苦手です。
手に他人の感触というか、体温ががいつまでも気持ち悪く残っている様な気がして嫌になってくるのです。
何度か知人にその行為を見られて、相手が嫌いでやっているのではないと説明するのですが、
「でも、感じ悪いよね。」
と、苦々しい笑顔で言われます。
私もそうだとおもいますが、本当に人と触れるのが駄目なのです。
作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮