社会に不適合な二人の
さるぼぼレンジャイ
弟が岐阜の飛騨高山に遊び行くことになりまして、その時駅に行くまで車で送って欲しいと頼まれました。なんだかんだで、おみやげを何を買うかという話になり、私はさるぼぼを買ってきて欲しいと頼みました。
「さるぼぼのね、色んな色があるから小さいの五つかって、さるぼぼレンジャーにして買ってきて。」
「あー、ははは、わかった。」
「あ。」
「なに?」
「赤赤赤黄黄とか買ってこないでよ。さるぼぼレンジャイ!とか言って。」
「なぜ考えてることが分かったあ!!」
「わからいでか!」
そんなこんなで、弟が家にいないです。その間、祖母と二人きりで心持ち肩身が狭い気がしていきます。
―――
[さるぼぼ]…飛騨地方の伝統人形。猿の赤ん坊という意味。災いがさるとか言う意味があるらしいです。最初は赤ん坊の赤色しかありませんでしたが、今は様々なカラーバリエーションが。青い赤ん坊って……。
[赤赤赤黄黄]…ゴレンジャイ!ダウンタウンのゴッツえー感じから。
作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮