社会に不適合な二人の
人見知りがむづかしい
私も弟も、ゲームが好きです。ゲームが好きですが、最近はやっぱりお金がないので、いわゆるテレビゲームや携帯ゲームは中々買えません。違法コピーもいけません。
なので、パソコンが手に入ってからは、ネットで手に入る無料ゲームをやっていることが多いです。フラッシュのゲームとか、ハンゲームとかみたいのです。弟は麻雀が好きなので、ハンゲームの麻雀をやることもあるそうですが、二人ともでやることがあるのがMMORPGというものです。
ラグナロクオンラインやFF11とかの、ネットで大勢でやるRPGです。
しかし、基本的に二人で同じゲームをやっていても、関わり合わないのが暗黙の了解です。それでも、偶然同じ冒険パーティーとして一緒になることがあります。
これは、冒険パーティーの募集にのって、そのパーティーの所までいったときの話。
「こんにちは、よろしくお願いします。」
「ちわー。」
「よろー。」
「よろろ。」
そこに、弟が居て、何そしらぬ顔で挨拶をしあっていました。
そして冒険が終わって解散するとき。
「ノシ。」
「おつー。」
「お疲れ様です。」
「おっつっつ。」
なにもなく、終わったと思ったら弟から私にだけ見えるメッセージが届きました。
「何その言葉遣い気持ち悪い。」
みんなに笑顔を向けながら言ってきます。ほんとひどいひと。
そういえば、血は繋がってるのに弟は見ず知らずの人でも平気で気軽な口調の会話が出来ます。私はどうしても敬語ばかりになってしまいます。まあ、私が人見知りなだけなんですけれど。
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[MMORPG]…多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム。
[ハンゲーム]…大小ネットゲームがいっぱい集まってるサイト・会社。
[麻雀]…自称、知的ゲーム。
[ラグナロクオンライン]…可愛いグラフィックの韓国産ネットゲーム。
[FF11]…有名RPG、ファイナルファンタジーのネットゲーム。
[ちわー]…三河屋さんは「こんにちは」をこう言います。
[よろ][よろろ]…よろしくという意味。
[おつー][おっつっつ]…おつかれという意味。
作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮