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社会に不適合な二人の

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親と不適合(私の場合)


 先に書いたように継母はもう家を出て行ってしまっています。その理由は、父方の実家や親戚との不仲、弟の不仲、父との喧嘩の上に、私とも仲違いをしていて四面楚歌の状況だったのが全てだと思います。今思えば継母には辛い生活だったでしょう。
 とはいえ、継母の性格もそれと同様にキツイものでした。私が高校ぐらいから私と継母は完全に仲違いをしてからは、何をするにも罵倒と反論、そうでなければ無視というぐあいで、料理はもちろん家事関係に関しては全て放置されました。
 その当時、掃除洗濯は出来ようともろくな料理も作れず、そもそも食材を買うお金もなかった私は、やはり食事を出されないのは困りました。しかし、食事に関しては流石に父が面倒を見てくれたので、結局の所私は継母が家を出て行くまで、家を出ることはありませんでした。
 結局の所、私も弟も継母も、謝ることを知らない家族だったのが、そんな結末をうんだのだと思います。
 それから時を経て成人した私。
「ボルシチでございまーす。」
「トマト嫌い。」
「トマト嫌いだっけ?」
「トマトって言うか、トマトソースが嫌い。」
「ああ……そうです…か。」
 結果として今は料理が趣味になり、自分で好き勝手食事を作るようになり、一切食事を作らない弟に無理矢理食べさせようとしています。まだまだ二人とも不適合な人間のまま不貞不貞しく育っています。

作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮