小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

遅くない、スタートライン 第3部 第1話 9/16更新

INDEX|9ページ/11ページ|

次のページ前のページ
 

(6)

あきとは帰る時に俺と美裕と交互に指切りをした。車の中にいる俺と美裕に何度も手を振ったあきとだ。ちょっと目が潤んでたな!ま、また近いうちに逢えるさ。今後の事もあるしな!あぁ…あきとには話したよ!動物園のロング滑り台が気に入って、俺と美裕と3回ぐらい滑ったな。のどが渇いたと言ったあきとは、俺と動物園の売店に行った。美裕はベンチで待っていた…

「あきとぉ…バァバからきいた?パパがけっこんしたこと。けっこんってわかる?」
あきとは俺の顔を見た。
「パパとママになることだよね?」
「うん。あきとのママは彩華ママだよ!でもね…パパのママはいまはみひろちゃんなんだ。わかる?」
お義母さんはあきとにわかるように、ちょっとずつ話したんだな。4歳のあきとは俺が思ったより理解していた。

「あきとはさ、彩華ママと一緒にいたい?それともパパと美裕ちゃんと一緒にずっとぉいる?もぉ…ジィジ達とは一緒に居れないんだ」
「バァバがいってた。ジィジとちがうおうちにいくからって」
俺はあきとの頭をなでながら、言った。

「あきとは、それはいつバァバからきいたの?」
「まめまき…」
「あぁ、おにはそと!ふくはうち」俺が言ったらあきとはうなづいた。
「ぼく…パパといたい。ぼくはパパのおうちにいくんだよね?」
「うん。ようちえん変わっちゃうけどね」あきとはやはり、幼稚園のお友達と離れるのが嫌なのかな?
「うん。ぼくはいつパパのところいくの?」
「それはね…明日さバァバと話をしてからなんだ。あぁ…昨日見たワンちゃんたちどう?」

あきとの目は輝いた。
昨日…石田先生のお宅にあきとを連れて、柴犬姉弟を見に行った。石田先生にはあきとを連れて行くことと、事情をお話しした。石田先生は快く承諾してくれた。また石田家では、昼休みに入った美咲さんが帰ってきて、美咲さんの両手は下のふたごちゃん…みはるちゃんとあきやくんにしっかりと握られていた。帰ってきた途端に、石田先生に2人とも飛びついて、おさる(失礼)みたいに石田先生の肩や背中によじ登って行った。石田先生曰く…幼稚舎でおさるごっこが流行っているらしくて、美咲さんは小柄で華奢なのでこんなことはできないと、わかってる下のふたごさんだ。石田先生が家にいる時は1日何回もよじ登ってくるそうだ。

あきとも俺の顔を見て、俺の体によじ登りたいみたいだ。もぉ…子供はこれだからな。あきともあきやくんとみはるちゃんに教えてもらいながら俺の肩によじ登ったんだ。美裕は横でクスクス笑っていたな。

そうそう…柴犬姉弟は生後50日を迎えて、引き渡しは生後60日からにしてるそうだ。
2匹ともコロコロしていて、すごくかわいかった。あきとも石田先生がダッコして近づけて子犬たちを見せてくれた。石田家の子は慣れてるもんだ…これぐらいの子犬はこんなことをするんだとか、次のワクチンが済んだら、散歩できるよとか、あきとに教えてくれた。あきとは…あきやくんとみはるちゃんと仲良くなったみたいだ。夏休みに入ったら、カフェに遊びに行く約束をしたらしい。子供らは速攻だね!