赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 36話~40話
赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま (37)
蔵と酒とラーメンの街
喜多方は、福島県会津地方の一角にある街。
名水に恵まれた喜多方市には、おおくの酒蔵が密集している。
白壁のうつくしい、「蔵のまち喜多方」として知られている。
はじめてこの街を訪れた人は、たくさんの蔵の姿に思わずの懐かしさと、
郷愁を覚える。
そんな素朴な趣が、この街のあちこちを彩っている。
たくさんの蔵は、観光のためにつくられたわけではない。
蔵は、いまも人に使われ、暮らしの器としての役割を果たしている。
表通りはもちろんのこと、路地裏や郊外の集落にもいろいろな用途の蔵が
立ち並んでいる。
その数は、4000棟を越すといわれている。
多くの蔵が建てられているのには、いくつかの理由がある。
蔵のたいはんが、酒蔵や味噌蔵として使われている。
このことから見て取れるように、ここが良質の水と米に恵まれた土地であり
醸造業に適していることがわかる。
蔵はそれに、もっとも適した建物である。
作品名:赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 36話~40話 作家名:落合順平