赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 31~35話
赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま (32)
お座敷にて
芸妓が入るお座敷は、だいたい午後の6時頃から始まる。
芸妓たちは、6時前までに会場へ着く。
空いているお座敷か、お客さんが来るお座敷で待機する。
会場で待つ場合は、端に並んで正座して待つ。
お客が入ってきたら「いらしゃいませ」と、ていねいに出迎える。
後から入る場合。座ってふすまをあけ、入った後、あらためて正座する。
「いらしゃいませ」と挨拶を済ませる。
このとき、先輩格の芸者さん(どんな年令であってもお姐さんとよぶ)
から先に、お座敷へ入ってもらう。
年令やキャリアが上であっても、半玉の入室はかならず最後。
座る席にも、順番がある。お姐さんから順に上座から座っていく。
半玉の指定席は下手の末座。
そこに空席がなければ、、開いているところを見つけて適当に座る場合もある。
お姐さん芸妓から『こっちに来なさい』、と指定されることもある。
作品名:赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 31~35話 作家名:落合順平