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遅くない、スタートライン 第2部 第4話 8/18更新

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(5)

翌日に千尋さんちにご報告に行った。健太郎さんには電話で話した…2人とも喜んでくれた。妹の行く末を案じていたんだ…ずっと。俺は改めて姉兄の愛を心で感じた。俺も兄弟欲しかったな!姉妹も…

美裕のバースディをした翌日に、加奈ちゃん達と後輩パティシエがやってきてその日は【女子会】をしたそうだ。それで早く帰るって言ったんだな。また俺もその【女子会】に今度呼んでくれるそうだ。女装せんといかんのかな(笑)俺…

俺も俺で忙しくなってきた。美裕のカフェのオープン初日は仕事を外したが、それ以外はスケジュールがビッシリ詰まってる。ボイスレッスンしながら、7年ぶりに歌手としても復活するんだ。1曲だけかと思いきゃ、元音楽所属事務所の社長と副社長に7年前の【おとしまえ】をつけろ!と言われ、まぁ半分笑ってたけどさ。あん当時の事は俺だって反省してるんだぜ。社長達に逢った時に頭下げて謝ったよ。美裕も千尋さんもそれが一番先だと言ったからさ。

バンド仲間達が俺の声を聴いてちょっと驚いていた。
「思ったより、声マシじゃん」
「絶好調時代より、ちょっと低くなったけど!」
「声返ってきてるじゃん」と驚いていた。

「あぁ…ピアノ伴奏でボイスレッスンした。10日間ぐらいかな?」俺はヘッドホンを外しながら答えた。
「誰がレッスンしてくれたんだ?MASATO」
「あぁ…うちのフィアンセさん。ピアノ4歳から習ってて声楽も勉強したんだ」

俺の答えにバンド仲間達が驚いていた。

「あのパティシエさんだろ?リゾートホテルでおまえがテレビ局のディレクターに紹介した」
「うん。なかなか…カテゴリー広いぞ。あ、知ってるよな?新人作家でカフェのオーナーに…あ、すみません。事後報告で!俺ら5月16日に結婚します。どうぞ…パーティ来てください」俺は招待状をバンド仲間達に渡した。

バンド仲間達は一瞬呆気にとられたが、次の瞬間に俺は頭や尻や肩を殴られた。ま、冗談だけど!後で社長達にも報告したら怒られた(笑)

さて、いよいよ明日美裕のカフェのオープンだ。俺もお手伝いに行くんだ!パティシエ3人とホール係に3人とレジの千尋さんとキッチン手伝いの健太郎さんと雄介義兄さんと舞子さん(この前逢った!シャキシャキしてるわ。強そぉ!)だ。俺はカフェガイド役を買って出た。美裕は前日に仕込みをし、加奈ちゃん達にも試作品とコーヒーを食べてもらってOKが出たそうだ。アンタ…加奈ちゃん達プロのパティシエだよん。そのプロのパティシエ達がOK出したんだ。期待できるさ…

また早朝の新幹線でリゾートホテルのメインパテシィエ様とセカンドパティシエ様も来た。ホテル大丈夫なんか?と思ったら…ホテルの調理場を改装工事していて、半月ほどかかるそうだ。それで加奈ちゃん達研修に出されたのか…メインパテシィエ様達も日ごろ忙しい体だ。ご家族と一緒にリフレッシュの旅に出てたそうだ。その帰りに美裕のカフェに来てくれた。美裕…感激してまた目を押えていたが、加奈ちゃんにタオルを押しつけられて、「泣くのは後」って怒られていた。千尋さん達はこれを見て加奈ちゃんに頭を下げていた。