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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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 街に戻って来て待っていたのはボウダー一行だった。
 ボウダー一行はクエストをクリアした私達を見て顔を顰め、目を吊り上げていた。
 エミルとサリアさんは腕を組んだりしてほくそえんでたけど、私はボウダー達に一間置いて言った。
「決着は着いたわ」
「文句はねぇよな?」
「……くっ」
 ルキノさんも言うとボウダーは歯を軋ませた。
 ボウダー達はリタイアした為に倒したジャック・オ・ランタンは0匹……、方や私達は合計200匹以上倒していた。
 どこからどう見ても私達の勝ちだった。
 すると……
「ふ、ふざけんな! こんなの認めねぇぞ!」
「はぁっ? 何言ってんのよっ?」
「うるせぇ! 大体元はと言えばお前の責じゃねぇか! アバターの操作もできねぇクセにプレイなんてするからだろ!」
「そうだ! 下手クソがゲームなんてやる資格はねぇんだよ!」
「大体女が男に楯突いてんじねぇよ、男に従ってりゃいいんだよ!」
「生意気言ってんじゃねぇぞ!」
 負け惜しみ通り越してただの罵詈雑言になっていた。
 私にだって原因はあるけど、ここまで言われて腹が立たない訳が無い、私は拳を強く握りしめた。
 エミルやサリアさんもルキノさんも同じ気分だろう、まさに一触即発状態……、するとその時、背筋に悪寒が走った。皆もビクついて良い争いを止めた。
 その訳は直ぐに分かった。
「ウチの連れに何しとんねん」
「レ、レミッ!?」
 レミはボウダーの顔の横からセイント・メイスをヌッと突き出すとボウダーの口から暴言が出なくなった。
 それどころか他の者達……、集会場の中の無関係な人達も震え出して動けなくなった。
 向かい合わせにいる私達はレミの顔を見るけど、レミはガチギレ寸前……、いや、ガチギレ状態だった。
 集会場にドス黒いオーラが充満する中、レミがセイント・メイスを引っ込めると自分の肩を叩き始めた。
 油が切れた人形のように首を動かすと背後に不動明王が腕を組みながら風船ガムを膨らませている幻影が見えるとレミは目をギラつかせながら言って来た。
「二度は言わねぇ、今すぐ消えろッ!」
「「「「は、はいっ! ただいまァァーーっ!」」」」
 決して怒らせてはいけない人達を怒らせたボウダー達は蜘蛛の子を払う様に逃げて行った。
 するとレミは吐き捨てるように言った。
「チッ、カス供が……」
 しばらく集会場に沈黙が走った。