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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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 途端目や口や全身から黒い瘴気が噴出すとキング・ランタンは弾ける様に消滅した。
 もちろんそれだけじゃなかった。ルキノさんは私達の方を見ると大地を蹴って突進してきた。
「ちょ、ちょっとルキノさんっ!?」
「ぶつかっちゃう〜〜っ!」
「きゃああああっ!」 
 土煙を上げながら突進してくると私達は吹き飛ばされて地面に転がった。
「2人供、大丈……」
「はぁ、はぁ……、ルキノ姉様ぁ……」
 サリアさんはうつ伏せになりながら目をハートにして悶絶していた。
(もう勝手にして……)
 ルキノさんはと言うとジャック・オ・ランタン達を蹴散らしながらもう1体のキング・ランタンに向かって行った。
 そしてさっきのキング・ランタン同様拳で叩きのめした。
 するとジャック・オ・ランタンが大量にいるので一斉にルキノさんの背後から飛び掛って来ると鋭い鎌を振るった。
 悪霊達の鎌がルキノさんを襲ってHPがグンと減った。これがエミル(バーサーク・スキルを使った状態)なら退場しただろう、ただルキノさんは重装備の為に受けるダメージは通常の武闘家職の平均くらいだった。
 しかもさっきも話したけど、コマンド選択も出来ないからキング・ランタンに中々攻撃を当てる事ができない……、ルキノさんは標的をジャック・オ・ランタンに代えて殴り続けた。
「何とかしないと……」
 私は顔を強張らせた。
 ただ私達が戦いに参加しても逆に攻撃されてリタイヤだし、ましてジャック・オ・ランタンの数を減らしたらキング・ランタンが襲い掛かってくる……、この状況を何とかしなきゃいけなかった。
「おびき寄せればなぁ……、あっ!」
 私は思い出した。
 手はある……、要は戦わなければ良いだけの事だ。
 私は未だ寝転んでるサリアさんを起こして言った。

 ルキノはジャック・オ・ランタン達を殴り飛ばした。
 倒れたジャック・オ・ランタンはたちまち消滅した。
 それを見たルキノは舌打ちをした。
「チッ!」
 バーサーク・スキルの効果はまだ続く、しかも狙った敵に選択できないのは痛かった。
 しかも1匹づつしか倒せない……、するとキング・ランタンがグラリと巨体を持ち上げると巨大鎌を振り上げた。
 現在の自分のHPではキング・ランタンの攻撃を防ぐ事はできない、一発でも食らえばおしまいだ。
 するとその瞬間、キング・ランタンとジャック・オ・ランタンの視線が変わった。
 ルキノも見るとそこでは仲間達が『ある事』をしていた。