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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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「エミル、ダメっ!」
 私はエミルを止める。
 下手にモンスターと戦えばカウントされて新たなボスが現れる、今まで複数のボスが現れた事はあったけど、これはジャック・オ・ランタン達を倒さない限りボスが出てくる事は無い。
 これ以上カウントされず、尚且つキング・ランタンを倒せる方法を見つけなければならなかった。
「厄介ですわ、何でこんなの出てくるんですの?」
「直接ぶっ飛ばせれば良いのに〜っ!」
「無理だよ、相手はゴーストなんだから直接攻撃は出来ないよ」
「んあああぁぁーーーっ!」
 エミルは頭に抱えながら地団太を踏んだ。
「直接?」
「ルキノさん?」
 するとルキノさんが口元に手を当てながら言って来た。
「そう言えば……、まだ試して無かったよな」
「何がですか?」
「直接ぶん殴る事だよ!」
 そう言うとルキノさんの両手腕に装着されているフリーズ・クローが消えてなくなった。
 ルキノさんの武器装備は無くなり、白い布でテーピングされてる状態になった。つまり素手だ。
「ちょ、ルキノさんっ? 何考えてるんですか?」
「んあっ? やってみなきゃ分からねぇだろ! 何ごともチャレンジだ!」
 するとルキノさんは私達が相手をしていたキング・ランタンに飛び込んでいった。
『ギシャアアアーーーッ!』
 キング・ランタンは巨大鎌を振り上げた。
 するとルキノさんは目を見開いた。
「スキル発動!」
 途端ルキノさんの姿が消えてなくなった。
 すると刹那の間にルキノさんはキング・ランタンの目の前に移動していた。
 これは先制攻撃スキル『アクセル・スキル』で、機動力を大事にする武闘家職のルキノさんにしては意外と重装備をしている為にこのスキルで劣っていた機動力を補っていた。
 そしてルキノさんは拳を強く握り締めて突きだした。
「おらぁああーーッ!」
 ルキノさんの攻撃が炸裂した。
 何度も言うけど相手は実体の無いゴーストだ。殴ったところで素通り、ダメージなんて与えられない……
 そう思った瞬間だった。
『ギャアアアアッ!』
 キング・ランタンは悲鳴を上げて吹っ飛ばされた。
 ダメージを受けたキング・ランタンは土煙を上げながら倒れた。
「ええっ? 攻撃が通じたっ?」
「やっぱ攻撃できんじゃん!」
「うん、そうだね」
 私は頭を下げた。
 物理攻撃が通じるゴーストって……、何だか漫画みたいだ。
 って言うか、あれだけ攻撃試してやっぱり物理攻撃が有効でしたって……、何だか府に落ちないって言うか釈然としなかった。

 シンプル・イズ・ベストって所か?