小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ねとげ~たいむ・エキスパート!!

INDEX|71ページ/139ページ|

次のページ前のページ
 

 それから私達は洞窟内を歩き回った。
 何せ相手はスライムなだけに体がドロドロの生物の為に天井、床下、壁などからニュルニュルと這い出て来て私達を襲った。
 現れたのはグリーン・スライムだけじゃ無かった。
 猛毒を持つ血の様に赤黒い体のバイオレット・スライム。
 マヒ攻撃を仕掛けて来る黄色い体のイエロー・スライム。
 紅蓮の炎を吐いて来る赤い体のヴァーミリオン・スライム。
 様々なスライムが私達を行く手を塞いだ。
 って言うかどれもこれもあまりグラフィック変わって無いから色を変えて能力を変えただけだった。
 色だけ変えてキャラクターを複数に見せかける…… 良くある事だった。
「ネタ切れなんスかねぇ?」
「それ言っちゃダメだから」
 私は言った。
 私も創作に携わった事のある人間だからこそ分かる事だった。
 
 それから洞窟内をさらに奥へ進んだ。
 でも行けば行くほどショコラさんとホイップ君の仲は悪くなる一方だった。
 現にアルネちゃんの直ぐ後ろを歩いているショコラさんとホイップ君はお互い顔を背けて頬を膨らませて眉を吊り上げていた。
 私はため息を零した。
「やっぱ男の子だとダメなのかな?」
「どうかした?」
 センリが聞いて来た。
 いくら血縁者でも異性の姉弟(兄妹)は仲が悪くなる事が多い。
 そりゃ中には上手くやってるところもあるだろし、同性だからって仲が良い訳じゃない…… でも趣味も感覚も体も違うのだからやがてはすれ違い、そのまま離れ離れになる。
 私はお姉ちゃんとの仲はとりあえず良好だけど、もしお姉ちゃんがお兄ちゃんだったらショコラさん達みたいになるのかと思った。
 それをセンリに話したら……
「大丈夫だと思う」
「そうかな?」
「重要なのは男とか女とかじゃなくて、本人達が『どうしたいのか』だと思う…… 1人っ子の私が言ってもどうにもならないと思うけど」
 センリはそれだけ言うと口を紡いだ。