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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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 大地を砕きながら迫って来るスパイク・ドラゴンに私はドラゴン・ガードを構えて対応する。
 スパイク・ドラゴンと衝突する、私は足を踏ん張って耐えるけど反動で地面が砕かれて後ずさりした。
「くっ!」
 私は顔を歪ませた。
 私は防御が精いっぱいの状態になった。
「コロナ!」
 レミが叫ぶ。
 するとセンリが飛び出すと私とスパイク・ドラゴンの間横にやって来て靴底を地面に擦りつけた。
 センリは神鳥の杖を高々と構えると魔法を唱えた。
 すると空気中の水分が尾を引きながら神鳥の杖の先端に集まり、巨大な球体が出来あがるとそれを思い切り振り降ろして叫んだ。
「ギガ・アクアスッ!」
 センリの杖の先端から放たれた巨大な流水が龍の様にスパイク・ドラゴンに向かって飛んで行った。
 センリの魔法はスパイク・ドラゴンを吹き飛ばした。
『ギャアアアッ!』
 スパイク・ドラゴンは悲鳴を上げて地面に転がった。
 足をバタつかせながら必死で立ち上がろうと悶える最中、センリ達が私達の側へやって来た。
「コロナ!」
 エミル、レミ、センリが私の横に立って身構えた。
 一方、スパイク・ドラゴンもようやく立ち上がると私達の方を睨みつけた。
 するとレミが言って来た。
「モンスターのクセに根性あんじゃ無い、気に入ったわ」
「レミ、そう言ってる場合じゃない、このモンスター結構厄介」
「そお? 簡単にぶっ飛ばせるじゃん」
「そう言う意味じゃないよ、エミル」
 私は言う。
 確かに私達は装備を新しくした事で私達も強くなった。
 でもモンスター自身の能力も高かった。
 炎に棘ミサイルなどの複数攻撃に加え、本来鈍重で動きが鈍いはずなんだけど、体を丸めてのスピン攻撃でスピードの無さを補っている。
 しかも耐久力も半端じゃ無い、私達の水属性攻撃をくらってもピンピンしていた。
 全く効いて無い訳じゃないだろうけど、HPも高いんだろう、まだまだ余裕はあるみたいだった。
「大丈夫! 戦って行けば必ず倒せるって!」
「……まぁ、理屈はそうなんだけどね」
 私は苦笑した。
 今まで戦って来たモンスターの中には特殊な能力を使って来る奴が多かった。
 エミルの意見は正しい、要するに相手が特殊能力を使う前に倒せば良いだけの事だ。
 ただ相手が先に特殊能力を使わないと言う保証は無い…… つまり油断は禁物だった。
 でもこのまま何もしないと言うのもただ時間を浪費するだけだ。お姉ちゃん達だって頑張ってるんだから、せめてこいつだけは私達で何とかしたかった。
「それでどうするの?」
「古人曰く、『下手の考え休むに似たり』…… 手の内が分からないのに待ってても仕方が無い」
「早い話、攻撃? 攻撃って事?」
「似たような物」
 センリは言った。
 つまり良い考えも浮かばないのに長く考えるのは何の役にも立たない…… 早い話が時間の無駄と言う意味だ。
 でも何かが私の中で引っかかっていた。ただ感と言えばそれまでだけど……
 でも皆も戦う事を望んでる、それに負けたく無かった。
(私だって強くなってるんだ。絶対やれる!)
 私は意を決すると3人に言った。
「やろう、私達なら勝てる」
「そうね」
「よっしゃあ!」
「承知」
 レミ・エミル・センリは頷いた。