ねとげ~たいむ・エキスパート!!
クエスト4,日と月のパーティ
スカル・ドラゴンを倒してから数日後。
強い武器を手に入れた事で苦戦していたモンスター達も難なく倒す事が出来るようになった。
試しにクエスト『1つ目の悪鬼達』を受けた。
近頃王国の南南東にある国境で大暴れしているサイクロプスの群れを倒す事が私達の任務だった。
「はぁあああっ!」
私の新しい武器、レイジング・ソードが唸りを上げた。
前のファイア・ソードは刀身に炎を纏ってでの斬撃だったけど、今回のは高熱を宿らせて真っ赤になった刀身の斬撃だった。
斬り裂かれた箇所が爆発してサイクロプスにダメージを与えた。
『ギャアアアッ!』
私達の4倍の大きさはあるだろう、爬虫類のような1つ目で額から1本の角を生やし、青い皮膚の下半身に虎の毛皮の様な腰巻を巻いた巨人が爆煙に包まれて倒れると画面から消滅した。
『ガアアアアッ!』
別のサイクロプスが雄叫びを上げながらレミを襲った。
まるで巨岩とも言うべき拳がレミに向かって振り下ろされた。
だけどレミはすぐさま防御魔法をかけてそれを防いだ。
「フル・ウォールっ!」
レミの新たな武器、セイント・メイスを掲げると足元に金色の魔法陣が浮かび上がった。
目の前に金色の壁にダイヤモンドを散りばめた様なドーム状のバリアが出来あがるとサイクロプスの拳がぶつかった。
途端バチバチと言う音が弾けると衝撃波が巻き起こり、サイクロプスの方が吹き飛ばされてよろめいた。
すると後ろにいたセンリが呪文を唱えた。
「グラビティ・バインド」
足元にできた紫の魔法陣にセンリの新たな武器、神鳥の杖を突き立てた。
するとサイクロプス達の足元にセンリの魔法陣と同じ魔法陣が浮かびあがれるとそこから巨大な鎖が飛び出してモンスター達を拘束した。
今までのはただ鎖が飛び出して縛り付けるだけだったけど、今度のは鎖に大地の魔力である紫色のオーラが付属されていた。
動けなくなったサイクロプス達を後目にセンリは待機していたエミルに向かって叫んだ。
「エミルっ!」
「分かったぁ!」
エミルは両手に構えた新武器ハイドロ・トンファーを構えると技コマンドを選択した。
「チャージッ!」
エミルの全身を青い光が包み込んだ。
そして光は左右に分かれると渦を巻きながらハイドロ・トンファーの中に仕込まれて行くと大地を蹴って走り出した。
「エミル・トルネードッ!」
加速を付けて跳び上がったエミルは体を捻るとまるでミキサーの様にサイクロプスに向かって行った。
エミルは動けなくなったサイクロプス達の間を突き抜けながら攻撃するとサイクロプス達は一気に大地に倒れて消滅した。
「ストライク・ブレードッ!」
最後の1匹に私の気合い斬りが炸裂した。
『ギャアアアァァアアーーーッ!』
サイクロプスは完全に消滅、これにてクエスト終了となった。
作品名:ねとげ~たいむ・エキスパート!! 作家名:kazuyuki