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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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「「やった!」」
 私とエミルは確信した。
 これが正解だった。
 これでクエスト終了…… と思いきや。
『グガアアアッ!』
「「「「えっ?」」」」
 私達は目を見開いた。いつもは冷静なセンリもだった。
 何と首が浮遊していた。
 さらにどす黒いオーラが噴き出すと私達に向かって口を開いた。
 すると今度は牙マシンガンでは無く、黒い火の球の様な物を吐き出した。
「ス、スキル発動っ!」
 レミはスキルを発動させた。
 途端私達の頭上に巨大なガラスの板の様な物が出来あがると黒い炎の球を防いだ。
 さらにそれはスカル・ドラゴンの首目がけて撃ち返された。
『グガアアッ!』
 自分の攻撃を食らってスカル・ドラゴンは悲鳴を上げた。
 今のはミラージュ・スキルと言ってクエスト中1度だけ、HPを半分削る事で相手のどんな攻撃でも跳ね返す能力を持っている。
 だけど跳ね返された攻撃はスカル・ドラゴンに効果が薄かった。恐らく黒い炎は闇属性の攻撃、頭蓋から噴き出している黒いオーラが守ってるんだろう。
「みんな!」
 そこへセンリがやって来た。
 私達は集まるとスカル・ドラゴンを見上げた。
 スカル・ドラゴンの首は私達を見ながら∞の字を描くように浮遊していた。
「どうなってんのよ! 倒したと思ったのにぃ――っ!」
 エミルが叫びながら地団太を踏む。
「ようするにあれが本体って事でしょう」
「古人曰く『鹿を追う者は山を見ず』…… 目先の勝利に囚われてた」
 センリは悔しそうに顔を顰めた。
 この諺の意味は獲物にばかり気をとられ過ぎて山全体の事が見えないと言う意味で、目の前の事にとらわれ過ぎると大切な物を見失うって言う意味だ。
『ガアアッ!』
 私達の攻撃に怒り狂ったんだろう、スカル・ドラゴンは私達目がけて飛びかかって来た。
 私達は左右に跳んで交わすと反撃に出た。
「ソニック・カッターっ!」
「ギガ・ファイザっ!」 
 私とセンリは斬撃と巨大な火球を放った。
 私達の攻撃はスカル・ドラゴンにヒットするけどちっとも効いていなかった。
 やっぱり黒いオーラを消す必要がある、そうじゃなきゃ攻撃が通らない。
「何とかなる、コロナ、もう一度あいつに攻撃して」
「えっ? でも通じないよ」
「手がある、今作戦考え付いた。今度こそあいつを倒す」
 センリは目を吊り上げた。
 意外と根に持つタイプだった。