ねとげ~たいむ・エキスパート!!
私はディスマリンを攻撃した。
私はお姉ちゃんのツイン・スキルは持って無い(後で買う)けど手はあった。
「スキル発動!」
私の頭に赤い上矢印に『lock』の文字が重なったマークが浮かんだ。
今使ったのはラック・スキルと言うスキルで、使ったアバターの運の良さを一定時間2倍に出来ると言う物だった。
1体のアバターの各ステータスの最大数値数は300、私(コロナ)の運の数値は91、2倍になった事で182となった。
私とお姉ちゃんのスラッシュ・モーメント(旧:連続斬り)の回数は運の良さに左右される。
スキルもステータスもお姉ちゃんの方が上、今の私が勝てるのは運頼みだった。
「はああああっ!」
私の炎の斬撃がディスマリンを攻撃しまくった。
12、13、14回……
スキルのおかげもあってか通常の数倍の斬撃を浴びせる事ができた。
「やあああっ!」
最後の一撃がクリーンヒットするとディスマリンの巨体が揺らいで石畳の上に倒れた。
『ギャアアアァァーーーッ!』
ディスマリンの悲鳴が轟く
お姉ちゃんほどダメージは低いだろうけど回数は稼げた。
しばらくこのスキルの効果は消える事がない、次は攻撃力を上げるソード・スキルを使えば威力は上げて攻撃しよう。
それからも攻防戦は続いた。
次のターンになって私は予定してた通りソード・スキルを使ってパワーアップ、再びスラッシュ・モーメントでディスマリンを斬りまくった。
お姉ちゃんも同じだった。連続斬りの後はツイン・スキルで強化した連続斬りで再攻撃を繰り返した。
まさに力づくだった。確かに悩むより行動した方が効率が良いのは事実だった。
ディアボロスもディスマリンも手下の補充は出来ても援助が受けられずに消耗するばかりだった。
だけど消耗はレミ達もそうだった。特にセンリの場合は2回魔法を使ってるからfpの使用量が大変な事になっているはずだ。
センリは2回行動するスキルを持っていない、それができるのは盗賊職だけ……、つまり長びけば不利だ。
見るとセンリが顔を顰めていた。
「……くっ」
明らかにfpが少ない証拠だった。
でもそれはレミやエミルも同等だ。
元々エミルは元々fp少ないし、レミもエミルと同じ技を使ってると言う事は消費するfpm同じって事、いくら僧侶職のfpが高いとは言え使い続ければ結果は同じだ。
そろそろ決着を着けないとヤバイ、それはお姉ちゃんも同じのはずだ。
「お姉ちゃん!」
私は叫んだ。
やはり思ってた通り、お姉ちゃんも私を見て苦笑していた。
いくらスキルはfpを使わないとは言え、お姉ちゃんは技を2発放ってる訳だから消費は私より早いはずだ。
タイムリミット、残り10分……
ボロボロになったディスマリンが立ち上がりながら両肩を上下させて低く唸る。
『グルルルゥ………』
あと一押し……、と言いたいけど、まだhpは残ってるはずだ。
こうなったら大技で勝負だ!
作品名:ねとげ~たいむ・エキスパート!! 作家名:kazuyuki