ねとげ~たいむ・エキスパート!!
勿論別の問題も発生する、モンスターが1体だけなら倒してそれでお終いだけど、2匹同時はかなりきつかった。
そんな事を考えているとお姉ちゃんが戻って来た。
「あ、ボスが来たのね」
「お姉ちゃん、お帰り」
「見て見て、素材たくさんゲットしたわよ」
お姉ちゃんはこれ見よがしに道具コマンドを開いた。
そこにはモンスターの素材が集まっていた。軽く見積もって私達の5倍は集まってた。
しかも中には何回も倒さなければ手に入らない確率運の低い素材まで入ってた。
これもお姉ちゃんの自動発動スキル『ラック・スキル』の影響だった。
これは一定確率で発動するスキルで、自分のステータスにある『ラック(運の良さ)』を倍にすると言う物だった。
ただこのスキルが発動したとしても手に入らない場合もあるけど、それでもこれだけの素材を手に入れたんだからすごい事だ。
するとお姉ちゃんが言って来た。
「あいつらからもすごい素材が手に入りそうね」
「ボスだからね」
私はそっけなく言う。
ただボスだからって強力な素材が手に入るとは限らない、素材ゲットは100パーセント運だからだ。
お姉ちゃんならゲットできても不思議じゃないけど、問題はこのモンスター達がボスだと言う事だ。
ボスなら今までのモンスターと違って一筋縄じゃ倒せない、お姉ちゃんでも2匹同時は苦戦するはずだった。
作品名:ねとげ~たいむ・エキスパート!! 作家名:kazuyuki