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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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 この調子で私達はモンスター達を倒し続けた。お姉ちゃんもモンスター達を1人で2匹同時に倒しているけど、モンスターは次から次へと増えて来た。 
「一向に減る気配が無いね」
「別に良いじゃん、思いっきりぶっ飛ばせる〜っ!」
「アンタは楽しそうね」
「もう1人いる」
 センリが見た方向ではお姉ちゃんがバッタバッタと倒して行った。
 まさに無双状態だった。お姉ちゃんは軽く見ても20体以上倒してるだろう、でも私達は全員合わせて10体と少しだった。
 そんな事を考えている時だった。
『グオオオオォォーーーーーッ!!』
 突然大きな雄叫びが聞こえたかと言うと赤いモンスター達は恐怖に慄き、雄叫びの聞こえた方を見た。

 ズシン! ズシン! ズシン!

 大きな足音が聞こえて来ると巨大な影が姿を現した。
 黄色っぽい皮膚の上から紅蓮の炎が噴き出すと言うより、炎その物を鎧の様に纏った赤く逆立った髪に恐ろしい真っ赤な瞳が2つと側面に大きく縦に伸びた耳まで裂けた口の中のモンスターだった。
 不意息からして分かる、間違いない、こいつがボスだ。

『ディアボロス』

 画面にモンスターの名前が映し出された。
『グォオオオォォーーーーーッ!!』
 ディアボロンは体を大きく仰け反らせ、天に向かって大きく声を上げて叫ぶと衝動がビリビリ伝わって来た。
 全身の炎も大きく燃え上がると、飛び散った火の粉が周囲の瓦礫に燃え移って炎上し、足元の石畳が黒く焦げあがった。
「ようやくお出ましね」
「あれ? もう1匹いなかったっけ?」
「そう言えば……」
 エミルの言葉に私は思い出した。
 このクエストでは2匹のモンスターのボスが派閥争いをしている……、つまりもう一体ボスがいる事になる。
 そしてそれは現れた。

 ズガァァァーーーン!

 ディアボロスのいる方とは真逆の方向から別の雄叫びが響いた。
 すると私達のいる方向から数メートル離れた場所にある瓦礫が爆発した。
 いや、爆発とは少し違う、瓦礫の下から大量の水が噴き出して瓦礫を吹き飛ばし、宙に巻き上げられた水が雨の様に降り注ぐ中、それは現れた。

 吹き飛ばされた瓦礫の下から現れたのはディアボロスに負けず劣らずの巨大モンスターだった。
 こちらは白い肌に氷の鎧を身に纏ったような巨体に氷山の様に逆立った髪に青い瞳孔の瞳と側面に大きく横に伸びた耳と耳元まで裂けた口のモンスターだった。
 そのモンスターの名前が画面に表示される。

『ディスマリン』

 するとディスマリンもディアボロスどうよウ天を仰いで大きく叫んだ。 
『ギェエエエェェーーーーーッ!!』
 ディアボロスと違い金切り声だった。
 ディアボロスの雄叫びを聞いた瞬間、手下のモンスター達は慄き始めた。
 一向に決着が着かないからボスが出て来たって所だろう。
 するとボス達が登場した事でエミルの目が輝いた。
「強いのキターーーッ!」
「エミル、目の輝き半端ない」
「でもようやく親分同士のご登場ね、これでケジメ付けさせられるわ」
「向こうから来てくれたのは助かったね」
 私は言った。
 今までフィールド内を歩き回りボスを探すと言うのはあった。
 でも今回のこの場に出て来てくれたから手間が省けた。後はこいつらをどうするかだった。