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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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「「「コロナっ!」」」
 3人が叫び、やっと私に出番になった。
 私は身を翻して大火炎球に向かってファイア・ソードの切っ先を向けた。
「スキル発動っ!」
 大火炎球はファイア・ソードに突き刺さるとまるで針を差した風船のように破裂した。
 夜空に打ち上がった花火の様に炎のかけらが宙に舞うと刀身に吸い込まれて行った。
 すると唾元から私の力も加わって赤・青・金・紫の4つに変色する炎が噴き出した。
 私が使ったのは『レシーブ・スキル』と言う物で、上位職である騎士のみが装備できるスキルだった。
 厳密に言うとエミルの技(エミル・カウンター)のスキル版と言っても良い、私の攻撃力を上乗せして相手を攻撃すると言う物だった。
 そしてその相手を私は睨みつけた。
『グルルゥ!』
 ジャイアント・スパイダーは残った足で立ち上がろうとする。
 だけどそれを差せる訳には行かない。
 私はファイア・ソードを構えると両足を揃えて高く跳び上がり、渾身の力を込めて振り下ろした。
「メテオ・スマッシュッ!」
 私の唐竹割りが炸裂した。
 まさかここまでとは思わなかった。
 センリの2倍に膨れ上がった火炎魔法がレミのスキルによりさらに2倍の4倍に膨れ上がり、さらに魔法とチャージで4倍に強くなったエミルのパワーが追加されて8倍になった。
 さらに私の技は3倍の攻撃力があり、11倍となった。
『ギャアァァアアアァァァ―――ッ!!』
 ジャイアント・スパイダーは断末魔を上げながら大爆発、画面から消滅した。
「やった〜っ!」
「ハッ!」
「古人曰く『成せばなる』」
 エミルは両手を上げて万歳をし、レミはホーリー・メイスを肩にかけて鼻で笑い、センリは微笑しながら肩を落として目を閉じた。
 私もファイア・ソードを大きく振るうと腰の鞘に仕舞った。
 これにてクエスト終了だった。