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ねとげ~たいむ・エキスパート!!

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 だけどローネさんは自慢げに言い切った。
「スキル発動!」
 すると信じられない事にローネさんの両手に鈍い光沢つ鋼属性の武器、剛斬爪が装着された。
「それはっ!?」
「私に装着出着ない武器はないわ」
 ローネさんは言って来た。
 彼女が本来装備できる武器以外の武器を装備できるには理由があった。それは先ほど使ったスキルだった。
 現在ローネさんが使ったのは『フレンド・スキル』と言う物で、数ターンの間自分自身がパーティを組んで来た人達の中で最も長い時間プレイしてきたアバターのジョブになる事ができるのだと言う。
 その一時的なジョブの変換により、使える武器の装備どころか技・魔法・スキルも同じになるのだと言う。
 つまりさっきの風属性の2回攻撃はテリオさんのコマンド・スキルだった。そして現在爪装備が可能となったのはルキノさんのおかげだった。
 そして2人の拳撃が炸裂した。
『キエエェェエーーーーッ!』
「爆裂拳!」
 2人の目にも見えない高速パンチの連撃がぶつかり合い炸裂した。
「はああああっ!」
 最後の渾身の一撃が炸裂し、Q・フォックスは腹部に鉄の爪が突き刺さった。
『ガアアアアッ!』
 Q・フォックスは顔を歪ませた。
 完全に優勢だった。いや、むしろローネさんの方が攻撃力の攻撃力が異常に高い、戦士職と同じくらいになっいていた。
 確かに神官職は魔導士職や詩人職よりは力はあるけど戦士職や武闘家職ほど強くない、だけど与えるダメージ量は私・ナイトに匹敵していた。
 それはローネさんの自動発動スキル『HPダウン・スキル』の影響だった。
 このスキルは自動発動スキルで、HPが低ければ低い分攻撃力が増大すると言う物だった。これにより相手モンスターは追い込まれて行った。

 鋼の爪が引き抜かれるとQ・フォックスは体をくの字に曲げながら数歩引き下がった。
 すると顔を上げると血走った目をギラつかせながら言って来た。
『おのれ……、童をコケにしおって、うぬら全て食い殺してくれるわぁ!』
 Q・フォックスは本性を現した。
 目を大きく見開くと鼻先から下顎までが伸び、顔や手から金色の体毛が生えて体が大きくなって行った。さらに着ていた着物が散り散りに破れ飛ぶと、私達の7倍はあるだろう、額に燃える炎のような紅蓮のトサカが生えた巨大な4本足の九尾の狐となった。
 
 第2回戦突入だった。
 Q・フォックスは大きく口を開くと真っ赤燃える炎球を吐き出した。
 やっぱり妖狐と言えば炎、王道中の王道だ。
 するとローネさんは左手に盾を装着した。装着された盾はミラー・シールドの強化版『クリスタル・シールド』だった。
 クリスタル・シールドを構えたローネさんは相手のブレスを防いだ。
「くっ!」
 それでもダメージは負ってしまう、ただでさえ少なくなっているローネさんのHPは著しく減ってしまったけど、そこは予めかけてあったヒール・ターンのおかげで一定のHPを保っていた。
 全て計算された行動だった。攻撃・装備・スキル・HP、相手の特性を理解てそれに似あった攻撃を編み出す、これがローネさんの戦い方だった。
 ヒーラーの役目はあくまでパーティのサポート、だけど中にはアタッカーと兼任のヒーラーも存在する、実際ローネさんがそうだ。
 ローネさんは下手なナイトより強い……、って言うかお姉ちゃん達のアバターもローネさんの指示で動いて育っていた。リーダーはお姉ちゃん(らしい)けど、中心となっているのはローネさんだった。